世界のドラゴンフルーツをめざして

(VOVWORLD) -ベトナム南部ビントゥアン省で、グローバルGAPの基準によるドラゴンフルーツの栽培が盛んになっています。グローバルGAPは、国際的に安全管理の評価を得ている農産物のことです。

FAO、国連食糧農業機関によりますと、GAPは農業生産の環境的、経済的、社会的な持続性に向けた取り組みで、その結果として安全で品質の良い農産物をもたらすものと定義されています。その国際版がグローバルGAPとなっています。生産者は、グローバルGAPを取得すると、販路の拡大と生産性の向上という2つの大きなメリットが得られます。

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ビントゥアン省で、20年余りに渡ってドラゴンフルーツを栽培してきたある生産者は、3年前からグローバルGAPの基準に従って、ドラゴンフルーツを作り始めました。従来の生産方法のものが、買い取り価格が不安定になったためです。今では、この男性の農園のドラゴンフルーツは、ニュージーランドや韓国、カナダなどに輸出されるようになりました。

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「生産物の価格を上げるためには、その品質を自分達で向上させなけれはなりません。そのために、グローバルGAPを取ったり、有機栽培にする必要があります。」

グローバルGAPを取得した農産物の生産工程は、栽培から収穫、最後の包装までの全てが最新の技術で行われ、厳格な管理が必須です。グローバルGAP認証の農産物は識別番号が記されていて、生産履歴をすぐ確認できます。別のドラゴンフルーツ生産者の話です。

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「グローバルGAPを取得するためには、作物の栽培に厳しいチェックが必要です。輸入国側は、ドラゴンフルーツの栽培から収穫、保管、包装、輸送などに厳格なルールを求めています。そういう条件を満たせば、高い価格で販売できるようになります。」

現在、ビントゥアン省では、多くのドラゴンフルーツ農園がグローバルGAPを取得していて、日本や韓国、インド、ドイツ、カナダなど基準が厳しい市場に輸出することができています。ビントゥアン省の農業部門は、2020年までに、「食の安全」「環境保全」「労働の安全」という規格に従って、ドラゴンフルーツの栽培を集中的に行う方針です。ビントゥアン省、農業農村開発局代表の話です。

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「オーストラリアなどの市場にドラゴンフルーツを輸出する為には、原産地表示をきちんとするほか、作物の安全や検疫が厳しく行われなければなりません。なので、引き続き、ドラゴンフルーツの生産者に生産過程とその管理に関する国際ルールの遵守を呼びかけています。」

ベトナムが世界経済への参入と市場の拡大を目指す中、国際基準に従ってドラゴンフルーツの栽培を行うことは、ゴールに向かっての着実な一歩になります。同時に、安定した供給先の確保にもつながっています。

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