バクニン省フーリュー(PhuLuu)村は首都ハノイから北へ16キロ地点にあります。昔、この村にはキンマの葉とビンロウジュを主に販売する市場がありました。しかし、現在、フーリュー村は様々な製品を扱う全国でも有名な市場となっています。フーリュー村を訪れると、昔のままの古き村の姿が目にする事が出来ます。昔からある村の門、そして村の史跡に至るまでの大理石の道が現在も存在しています。
しかし、村の内部では多くの店や高層ビルが道の両側に並び、製品を載せたトラックや車両が混雑に走っています。村の高齢者の一人であるレ・チャン・チュイさんは次のように語っています。
(テープ)
「フーリュー村は元々市場でした。そうしたことから、この辺りの生活は解放的なものです。しかし、村人は、村の昔のままの独特と価値の維持に専念しています。」
フーリュー村を周ると、至る所に平穏な空間、村の美しさを目にする事が出来ます。菩提樹の木陰の下にあるフーリュー神社は北部で最も美しい神社の一つとして見なされています。
また、村の中には村と市場の創設者、経営者などの名前を刻む石碑も残っています。フーリュー村の村人レ・タン・ビンお爺さんは次のように明らかにしました。
(テープ)
「昔から現在まで、村人は主に商売人と今の公務員です。昔、村の大多数の男はよく勉強して、官吏登用試験に合格しましたよ。この村では、農作業をしていますが、これは主要な職業ではありません。外の所の人手を借りて農作業をしてもらいます。というのは、多くの家庭は経営にたけているからです。大多数の女性は学習に励んでいる夫を助けるために、商売をやっています。」
他方、フーリュー村の住民は養子縁組をするという習慣を維持しています。先ほどのビンお爺さんは次のように語っています。
(テープ)
「フーリュー村では、養子縁組をするという習慣があります。というのは、昔から、多くの女性は遠い所に商売に行くため、殆どの家には養子がいます。5~6人の子を生んだ家庭はそれらの子を他の家庭に養子縁組としてあげるのです。」
経営の傍ら、フーリュー村の村人はいつも学習に配慮しています。多くの家系にはかつて国の上級職務を務めたことのある人もいます。
フーリュー村出身のホアン・チュウ・トアン翻訳者は次のように語っています。
(テープ)
「フーリュー村の村人が伝統的文化を維持していることを誇りに思っています。私たちの村は16世紀と19世紀に科挙の博士に合格した人物がいました。」
なお、現在でも、フーリュー村は学習奨励運動を盛んで、バクニン省でも大学卒業者が多い地方の一つとなっています。