(VOVWORLD) -ベトナム人は、昔から、3世代以上で同居する習慣があります。1家全員が一つ屋根の下で一緒に仲良く暮らし、お互いに助け合ったりしてきました。それぞれの家庭では、高齢者は重要な役割を持っています。
100才のトウさん(中央) |
高齢者は、道徳や、ライフスタイルについてのお手本であり、家族の幸福作りに大きな貢献をします。多くの高齢者は、自分の愛情で、「三世代同居」、「四世代同居」を構築しました。
北部クアンニン省ハロン市ホンハー区に住むチャウ・ティ・トウお婆さんは、今年で満100歳になります。トウさんの家族は、数十年にわたって、「四世代同居」を続けています。トウさんの8人の子どもも70歳前後です。現在、お婆さんが次男夫婦と二人の孫の夫婦と一緒に暮らしていますが、全員はいつもゆったりした生活を送っているようです。トウさんの家の近くに住むあるサンお爺さんのお話です。
(テープ)
「トウさんの家族のような4世代同居は素晴らしいですね。トウさんの夫は約10年前に亡くなりました。彼女の子どもは国家公務員、孫たちは大学卒業した人たちです。親は祖母を尊敬し、子供は母親を大事に、兄弟同士はお互いに仲良くしで、とても文化的な生活を送っています。お婆さんの家族は、まわりの人々にとって良いお手本となっていますよ。」
満100歳を迎えるトウさんの一家 |
トウさんは、目がよく見えず、両足が弱わり、歩行が困難ですが、毎日、テレビやラジオで、ニュースを聴いています。トウさんの次男は「同居している親子は互いに生きてきた時代や背景や社会環境が異なるため、ライフスタイルや価値観が違うので、摩擦が起こることもあるのは当然」と明らかにし、次のように語っています。
(テープ)
「一緒に仲良く暮らすためには、それぞれの世代が、社会の進歩を深く理解し、古い考えや古い見解を捨てる必要があります。重要なことは、家族全員の繋がりを構築するために、息子や、娘、嫁、娘婿などといった区別をしない方が良いと思います。」
一方、トウさんのお嫁さんのクアンさんは、「嫁に来て、もう半世紀以上経ちました。当初、互いに深く理解できなかったため、嫁姑関係は悪かったこともあった。やがて、姑の寛容、そして姑への嫁の礼儀正しい態度から、だんだんわだかまりがとれてきた。」と明らかにしました。他方、トウさんの孫の配偶者、つまりクアンさんのお嫁さんであるタムさんは、次のように語っています。
(テープ)
「家族の中で、祖父母は重要な役割を担っています。それは、子どもや孫たちに祖父母から、自分の家族の伝統的な文化価値などについて昔の話を聞くことができることです。私は、このような4世代同居の家に住めることをとても光栄に思いっています。」
トウさんの4世代同居世帯は、ベトナム人家族の伝統的文化の価値を維持、発揮するための模範的存在です。