(VOVWORLD) -グリーンビルディング、又は緑の建築は、建築と敷地の利用、エネルギーと資材の集積を高め、人間の健康と環境に影響を与える建築の減少の実施を行うことです。
現在、グリーンビルディングは世界各国で盛んに発展しつつあります。また、気候変動の影響を深刻に受けるベトナムでは、グリーンビルディングは、持続可能な開発のための効果的な方策となっています。
ハノイ市のEcopark=Hải Anh |
ベトナムでは2007年にグリーンビルディングが出現しはじめ、政府や建設部門、建築家から支持されています。グリーンビルディングに関わる複数の国際賞を受賞した建築家ホアン・トク・ハオは「世界各国がグリーンビルディングを発展させることは、正しい選択肢である。グリーンビルディングの発展は、省エネ、環境保護に役立つと同時に、人間に清潔な環境をもたらす」と明らかにしました。
ハオ建築家の話です。
(テープ)
「ベトナムでは、ずっと昔から、省エネ基準適合の建築、持続可能な建築が実現されました。北部農村部にある民家は有機資材で建設されています。また、一般の家には、 庭、池、家禽の飼育場が付いてあります。家の軒先は、木材や石、土壌など環境にやさしい資材で建設されています。こうした家は、冬は暖かく、夏は涼しいです。このような建築は、環境と気候に適合するものですね。」
この10年間、ベトナムにおける建設工事の増加率は年平均12%に、都市化率は3.4%に達しています。この期間に、エネルギーの消費量は年平均14%増となっています。ベトナムにおける建設工事は、全国のエネルギーのおよそ36%を使用しています。そのうち、電力使用量は33%を占め、温室効果ガスの排出量の25%を占めています。これは気候変動を引き起こす主な要素であるCO2排出量の三分の一に当たります。こうした急速な増加率で、ベトナムは、財源の有効利用措置を講じない場合、生態問題に複数の損失を受ける恐れがあると予測されています。建設省のファン・ティ・ミ・リン次官は「グリーンビルディングの発展は、社会と環境に多くの利益をもたらす。これは、グリーン成長の戦略の遂行に役立っている」と語りました。
リン次官の話です。
(テープ)
「私たちは、グリーンビルディングの内容を気候変動に対応する緑の建築と見なしています。したがって、風力エネルギー、太陽光エネルギー、又は環境にやさしい資材などの有効利用を強化します。」
現在、国営企業はグリーンビルディングを発展させる一方、都市部と農村部での持続可能な環境の発展に配慮しています。建築分野では、現地の気候条件に適合する建設工事の設計を確保することは、エネルギーと水の使用を低減させ、環境への影響を減少させるということです。
一方、建築家グェン・タイン・レの話です。
(テープ)
「グリーンビルディングは、環境にやさしいという特徴ですから、建築家は、建築のアイディアから、設計図、建設に至るまでの工程に注意するべきです。高湿多雨の気候を持つベトナムでは、家の建築は夏に涼しい、湿気対策をする必要があります。」
ベトナム政府が、気候変動対応の国家戦略とグリーン成長に関する国家戦略、及び複数の文書を公布してきました。しかし、先ほどのハオ建築家は「グリーンビルディングの発展は経済、社会、環境に大きな利益を与えるが、グリーンビルディングの持続的開発のためには、業務能力が高い建築家を必要とされる」と訴えました。
現在、ベトナムの不動産協会は、グリーンビルディング調整委員会を発足しています。建築家、建設業者のメンバーからなるこの委員会は、ベトナムにおけるグリーンビルディングの発展に着実な土台作りに寄与すると期待されています。