縦断的臓器移植の奇跡

(VOVWORLD) -この数年間、ベトナムの臓器移植技術は著しい進歩を遂げてきました。

先ごろ、ホーチミン市のチョーライ病院、国家臓器移植調整センター、ハノイ市の第108軍中央病院は、他の機関の協力を受けて、心臓と腎臓の移植に複数の奇跡をもたらしました。

縦断的臓器移植の奇跡  - ảnh 1  チョーライ病院での心臓移植の様子

2018年2月25日に、チョーライ病院は、第108軍中央病院に入院している交通事故で脳死状態になった軍の親族が彼の臓器提供を希望しているという情報を知りました。同病院の専門家は、直ちに、心臓と腎臓の移植待機中の患者に臓器の適合性を判定する検査などを行ない、翌日、南部ティエンザン省在住の29歳の男性患者とニントアン省在住の25歳の女性患者に臓器移植をし、成功させました。チョーライ病院における北部の脳死患者から摘出してきた臓器の移植を行なうのは今回が初めてであり、心臓移植に成功したのは2度目となっています。

縦断的移植、つまり、南部の病院で心臓と腎臓を移植する為に、治療中の臓器の提供を待つ患者に約1800キロメートル離れた北部の脳死患者から臓器を摘出し、飛行機で搬送して、移植を行うということでした。臓器移植を実現するためには、臓器の摘出と搬送は6時間以内に行わなければなりません。チョーライ病院・腎泌尿器科のタイ・ミン・サム科長は次のように明らかにしています。

(テープ)

「当初、私たちは、心臓と腎臓を同時に飛行機で搬送しようとしましたが、心臓は体から摘出される最初の部分なので、直ちに搬送しなければならないと心臓病院の同僚らから言われました。腎臓は、心臓と胚の後に摘出されるので、心臓は腎臓を待つことができないということです。そこで、私たちは、心臓を先に搬送しました。」

サム科長の話によりますと、心臓を搬送した飛行機は、丁度ラッシュアワー時に空港へ到着しましたが、ホーチミン市の警察専用車の支援を受けて、わずか15分で、心臓運搬車は、チョーライ病院に到着。その後、心臓移植は7時間かけて終了しました。その後にも、腎臓移植は、同日夜8時半から翌朝1時にかけて行われました。チョーライ病院のファム・ゴック・タオ副院長の話です。

(テープ)

「臓器移植を実現するまでに、移植チーム全員がハラハラしながら、感激しました。病院への移植チーム到着と臓器運搬車を待機することは時間との競争でした。」

このように語ったタオ副院長は「今回の心臓・腎臓移植の成功は、公開性と明白性を示した。移植された二人の患者は移植費用を十分に支払えなかったため、わが病院は支援者に働きかけた。」と明らかにしました。

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