(VOVWORLD) - 近年、この日はザオ族だけでなく、ビンリェウ県の各民族の祝日ともなりました。
中国と隣接するベトナム東北部クァンニン省ビンリェウ県に住む少数民族ザオ族がいます。ザオ族は年中行事の中で最も重要なのは旧暦4月4日の「忌み嫌う日」いわゆる「タブーの日」という独特のイベントです。今年、このイベントは、5月18日と19日の両日に県レベルで大規模で行われ、多くの観光客を魅了しました。
「各民族の文化フェスティバル」のために服装を準備 |
ビンリェウ県に住むザオ族によると、旧暦の4月4日に家を建てると、倒壊するとか、この日田畑で仕事をすると、凶作になるなど、何をやってもうまくいかないというふうに信じられており、そうしたことから「タブーの日」と呼んでいます。そのため、この日は全ての作業を休み、村人全員が遊びに行くのです。
この日に、ここのザオ族の人たちは「4月4日市場」別名「タブーの日市場」か、美しい自然風景のところへ行って、民謡を歌ったり、互いに喋りあったりします。朝早く出て夕方まで楽しむイベントです。
伝統的な文芸公演 |
かつて、このイベントはザオ族だけが参加しましたが、近年、他の民族も一緒に楽しみます。特に、2009年から、ビンリェウ県人民委員会は、「タブーの日」をこの地の代表的な文化イベントとして企画し、「各民族の文化フェスティバル」と呼ぶことにしました。ビンリェウ県人民委員会のグエン・ティ・トゥイェト・ハイン委員長は次のように語りました。
(テープ)
「ザオ族は独特な文化をたくさん持っていますが、その中でもタブーの日は特別です。ビンリェウ県は、その文化を発揮して観光客を引き付けるため、「各民族の文化フェスティバル」を開催することにしました。これは、ビンリェウ県の各民族間の団結を強化するためのものでもあります。」
伝統的な民間遊戯 |
今回のイベントでは、綱引きや、コン(Con)というボール投げなど多くの民間遊戯のほか、民謡や踊り、スポーツなど様々な活動が行われました。そして、ザオ族の伝統的な手工芸品の展示会や、観光ツアーなども行われました。ザオ族の一人ズオン・タイ・ムイさんは次のように話しています。
(テープ)
「昔と変わらず、遊ぶだけです。そして、友人や知り合いと楽しく喋ってとてもにぎやかです。皆、何も仕事をせず、遊ぶだけです。」
旧暦の4月4日に、タブーの日を楽しむ場所の中で最も有名なドンヴァン市場は早朝から人で賑わっています。男性たちは刃物の店や靴の店に集まって好きなものを買います。女性たちは布の店で自分に合う布を選び、自分が作った刺繍や服を友人に見せて自慢します。又、みんな、おしゃべりをしたり、笑ったりするなど、人間同士の愛や情けを楽しみます。
ザオ族の人々にとって、「タブーの日」は、老若男女を問わず、お酒を飲みながら、歌ったり、おしゃべりをしたりして人間の愛情を深める日でもあるのです。その日は、全ての悲しみや心配などを忘れて一日中楽しく過ごします。
近年、この日はザオ族だけでなく、ビンリェウ県の各民族の祝日ともなっています。