西北部に足を運ぶならば、桃の花、スモモの花が満開する時の美しい風景を眺められる一方、タイ族の伝統的なスエ踊り(Xoe)を堪能することもできます。この舞踊はただの踊りであるだけでなく、感情を表現するものでもあるとしています。
ナムソ川が流れるフニュコ山の麓から響き渡る楽器ティンタウの音色が聞こえてきます。祝日や祭りでなくても、来客があると、ライチャウ省、フォントゥ県のムオンソ村に住むタイ族の若い女性たちは民族衣装を着用し、伝統的な踊りを披露します。 西北部一帯はタイ族の伝統的なスエ踊りでよく知られていますが、ムオンソ村はこの踊りの発祥地として誇っています。昔、この地の支配者はスエ踊りに魅了されたため、3つの舞踊グループを結成し、美しい若い女性しか選びませんでした。これにより、ムオンソ村の踊りと楽器ティンタウの音色が西北部全体に伝わってきました。ムオンソ村、バンフェオ集落に住むロ・ティ・ドイさんは「小さい時から舞踊グループに参加した。ムオンソ村に住むタイ族の女性にとって欠くことのできない文化活動の一つである」と明らかにし、次のように語りました。
(テープ)
「白タイ族の伝統的なスエ踊りは大昔から伝わってきました。幼い時から、祖父母がよく踊っていたことを目にしました。祭りや祝日などにスエが上演されています。今も、この踊りは維持されています。」
ムオンソ村に住むタイ族のハットさんは伝統楽器ティンタウの演奏を始めてから30年以上経って、誰よりも楽器のメロディーとスエ踊りにとても明るいです。ハットさんは「もともと、スエ踊りと楽器ティンタウは支配者に向け公演されたものであることから、雅楽と見てもいい」と明らかにしました。また、お酒を飲んだり、スエ踊りを堪能したりして最高だと強調しました。
現在、スエ踊りは日常生活で公演されるだけでなく、ムオンソ村に住むタイ族の文化の一翼を担っています。スエ踊りは特別な言語であり、お客に対する温かいもてなしを示します。また、スエの公演は若い男女たちのデートの場にもなっています。春や旧正月のテトがやって来ると、あるいは新米収穫祝いの時になると、ムオンソ村は1ヶ月中、スエ踊りの公演を行います。ムオンソ村の住民ロ・バン・ダウさんは次のように話しました。
(テープ)
「タイ族の舞踊グループについてですが、昔は1か2つのグループしかありませんでしたが、現在は16もグループがあります。これは民族の文化発展、党と国家、地方行政の関心を示します。祝日になると、我が村の舞踊グループは、ほかの地方の舞踊グループと交流し公演を行います。」
現在、西北部にある各省、県、村、集落はいずれも文芸グループと舞踊グループを結成しました。これらのグループに参加する女性たちは毎日、畑仕事や機織などで忙しいですが、地元の文化フェスティバルや観光イベントが開催される時には美しい踊りを披露しています。