テイ族の人形劇

(VOVWORLD) - ベトナム北部山岳地帯に居住している少数民族テイ族は豊かな文化があることでよく知られていますが、その中で、人形劇はこの民族の大きな誇りとなっています。
テイ族の人形劇 - ảnh 1テイ族の人形劇 

テイ族の人形劇は、新年に行われる豊作を祝う祭り(いわゆるロントン祭り)でよく披露され、豊作、良い天候、平穏な生活を祈るためのものです。人形劇が有名なテイ族の村は多いですが、そのうち最も有名なのは北部タイグエン省ディンホア県のタムロック村とルゲー村です。これらの村で人形劇のコツを持っている一族はマークアン族です。マークアン族の頭マークアン・ニャンさんによりますと、テイ族の人形劇は200年以上の歴史を持っており、この一族が代々人形劇のコツを伝えたのは今まで13世代となっています。最初は6個の人形でしたが、その後は12個に増えました。現在は33体の人形となっているとしています。

テイ族の人形は、山岳地帯に生息している「トゥンムク(Thung Muc)」という木でできています。その木材は、加工しやすいですが、木食い虫に食べられにくいです。1つの人形を作るには2、3日かかります。姿を作る、ペインティングする、服を作るなど様々な工程がありますが、その中で、姿を作る工程は最も重要です。ニャンさんは次のように話しました。

(テープ)

「人形の木材は軽いですが、強固でなければなりません。「トゥンムク」という木はその要求に応えられるので、使われています。私たちは、彫刻を教えるコースに参加したことがありませんが、親などから教えてもらった知識と自分の努力によって人形を作っています。もちろん、いい人形を作るには、職人のタレントが重要です。」

テイ族の人形劇 - ảnh 2

テイ族の人形は、棒づかい人形で、人形の首につけた竹の棒を下から支え、人形の手足につけた細かい操作棒によって操作します。テイ族の人形劇では、人形の操作は男性がやりますが、人形の喋りや劇の歌などは女性がやります。劇で、テイ族の伝統的な琴「ティン」と笛を使いながら、歌を歌うことも一般的です。簡単なステージの上で、こうした音楽をベースに表情豊かな表現が可能になり、人形を動かすことへの興味が深まります。

テイ族の人形劇の職人マ・カック・ズンさんは次のように話しました。

(テープ)

「私が人形劇を演奏するのは今年が18年目ですが、今もなお大好きです。人形をスムーズに操作することは難しいですよ。スムーズに操作するまでは数年かかりました。この人形劇を次の世代に伝えたいと思うので、より多くの若者に人形の作り方と劇の演奏を習ってほしいです。」

近年、テイ族の人形劇は、新年に行われる豊作を祝う祭りだけでなく、他の祭りでも披露されるようになりました。また、日常生活でも、人形劇の存在が重要になっています。

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