テイ族の囲炉りとは

(VOVWORLD) - 囲炉りを守るのは家族を守るのと同じようです。

少数民族テイ族の生活において、囲炉りは重要な存在です。囲炉りは調理をするところだけでなく、家の光と温かさを維持するところでもあります。そして、囲炉りは、竈の神様が住むところであり、悪魔を追い払うとともに、家族に平穏と幸運を祈るためのものです。

テイ族の囲炉りとは - ảnh 1テイ族の囲炉り 

近年、ベトナム北東部クアンニン省ビンリエウ県ドンタイン村では、近代的なレンガ造りの家が多くなっていますが、壁が土で固められた伝統的な家が十数軒ほd残っています。これらの伝統的な家にはいつも火が点っている囲炉りがあります。壁が土で固められた家の中で最も大きな家のオーナーファン・ゴック・シンさんによりますと、山々に住んでいる人にとって、いつも囲炉りに火があるのは、人間の生活のシンボルであり、厳しい自然条件を克服する人間の強い力でもあります。シンさんは次のように話しています。

(テープ)

「山ですから、冬になると、とても寒いですよ。子供やお年寄りをはじめ、寒さ対策として囲炉りの周りに座って暖をもとめます。そうして、チマキをゆでながら、子供や兄弟などと話し合うのは本当に楽しいですよ。」

テイ族の囲炉りはレンガで建てられ、粘土に塗られます。囲炉りは、大きいものと小さいものからなります。大きい囲炉りは、その壁が鍋まで建てられたもので、熱の保存に優れます。この大きい囲炉りは、家畜の餌づくりや酒造りによく使われるのに対し、小さいい囲炉りは、毎日の調理に使われます。クアンニン省ビンリエウ町に住むラ・シウ・クアンさんは次のように語りました。

(テープ)

「先祖はこの囲炉りを建てましたが、今も同じ囲炉りを使っています。変わりないですよ。テイ族の伝統を守りたいからです。この囲炉裏はチマキを茹でるのに最高ですよ。薪を2本入れるだけで、長時間茹でられるんです。」

テイ族の囲炉りとは - ảnh 2テイ族の伝統的な家 

クアンさんによりますと、囲炉りは家の中で最も重要な空間とされています。囲炉りはその家族の生活と伝統を物語るものなので、囲炉りを保存するのはテイ族の重要な課題となっているとしています。クアンさんの義理の娘さんノン・ティ・フォンさんは次のように話しています。

(テープ)

「夫の家族が伝統を守っていることはとてもいいと思います。私もその伝統の保存に貢献したいと思います。お正月に、囲炉りを回って家族団らんをするのは素晴らしいからです。」

テイ族は、大きい囲炉りのそばに竹を1本置いて、それを竈の神様の住むところを見なしています。旧暦の毎月の1日と15日には、その家族に幸運と幸福を与える竈の神様に必ず線香を手向ける習慣がります。特に、大晦日の夜と元日には、お肉とお酒をお供えしなければなりません。

囲炉りは神聖な空間なので、タブーがたくさんあります。例えば、囲炉りは先祖の祭壇のそばにおいてはいけないというタブーです。そして、囲炉りを建てる日を決めるのは祈祷師に頼まなければなりません。囲炉りを守るのは家族を守るのと同じようです。

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