(VOVWORLD) - この地のお土産の中で最も有名なのはミントハニーです。
ベトナム北部山岳地帯のハザン省にあるドンヴァン高原は、モン族、ロロ族、テイ族、ザオ族など少数民族の居住地で、少数民族の豊かな文化で知られています。そして、壮大な自然風景に恵まれているドンヴァン高原は、国内外の観光客にとって魅力的な目的地となっています。当地のお土産の中で最も有名なのはミントハニーです。
野生のミントの花 |
ドンヴァン高原のミントハニーは、野生のミントの花から採取された蜂蜜です。野生のミントは海抜約2000メートルのドンヴァン高原で生息しており、その花は10月末から翌年の1月まで咲きます。その期間になると高原の強い風と寒さのため、多くの植物は繁殖できませんが、薄紫のミントの花がカーペットを敷き詰めたようになる背景は観光の目玉となっています。
ミントハニーはミントの味がします。ミントの花は心地よい香りがするため、その花から採取された蜂蜜は言葉で表現できないほどの香りと味がすると評されています。そのため、ミントハニーは特別なハチミツとして見なされており、その価格は通常の2、3倍になっています。
かつて、ミントハニーは地元民だけが使用していましたが、観光客が愛用したのちそのニーズは高まっています。そのため、蜜蜂を飼育する地元の人々にとって収入が高い職業となっています。ハザン省の統計によりますと、2017年12月現在、全省で育てている蜜蜂の巣は2万8千にのぼっており、2011年と比べると、8千を上回っています。蜜蜂を飼っている世帯も増えています。ハザン省メオバク県スンチャオ村に住むヴ・ティ・ダオさんは次のように話しています。
(テープ)
「ミツバチは3か月ごとに飼っています。特に、ミントの花が咲く時期になると、トウモロコシをはじめ、農産物のほとんどを植えることができませんが、この仕事は私たちの主たる収入になります。」
ハザン省の蜂蜜 |
地元の人々は、蜂蜜の収穫量を増やすため、飼育に新しいやり方と技術を導入しています。そして、飼育に関する経験を多く積むことができました。ドンヴァン県に住むモン族の一人ヴァン・スンさんは次のように話しています。
(テープ)
「ミツバチの巣は花のある場所から遠くない方がいいと思います。500メートルの距離がいいでしょう。もし遠すぎると、蜜蜂がとれる蜜の量も質も下がりますからね。」
そして、山で風が強いので、蜜蜂の巣は風が少ないところに置かなければなりません。蜜蜂の飼育に従事しているファム・ズンさんは次のように話しています。
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「ミントハニーの収穫は11月か12月に始まります。それは地方によって異なります。高地は11月か12月に始まるのに対し、海抜が低いところは10月末に始まります。蜂蜜をたくさん収穫するためには、蜜蜂を選ぶコツが重要です。蜜蜂が元気で多い巣は収穫量が多いですよ。」
ミントハニーの収穫シーズンになると、ドンヴァン高原一帯は紫色のミントの花に覆われます。国内外の観光客はこうした自然風景に魅了されるだけでなく、ミントハニーの香りと風味にも心を奪われます。