ハノイから西へ約100キロのところにあるフート省タインソン県ヴォミエウ村は少数民族ムオン族の居住地です。村人全員がムオン族であるこの村は、ムオン族の伝統文化を守りながら、文明的生活づくりに取り組んでいます。

民謡グループの練習の様子

現在、ヴォミエウ村は春の祭りの雰囲気に包まれています。祭りに欠かせないものはムオン族の伝統的な民謡です。文明的生活づくり運動が発動されてから、伝統的な民謡を歌う人が増えつつあります。文明的生活づくりは、伝統文化の保存をも意味しているからです。村人の一人ハー・ティ・マウさんは次のように話しています。

（テープ）

「国の支援により、私たちは多くの伝統文化を守っています。結婚式や葬式など昔から伝わる多くの習慣が復活されています。これは次世代に民族の文化を理解してもらうためです。」

夕方にヴォミエウ村を訪れると、夢中で伝統民謡の練習に励んでいる村人の姿をよく見かけます。村人は伝統民謡を人間同士のつながりの強化に役立つ手段として見なしており、多くの民謡グループを作りました。村人の一人フン・ティ・ヴァンさんは次のように話しています。

（テープ）

「村人の伝統民謡の練習は活発ですよ。多くの人が民謡グループに参加していて練習に励んでいます。これらのグループは村人から大きな応援と支援を受けています。伝統民謡はムオン族ならではの文化の一つですからね。」

子どものドラ演奏

ヴォミエウ村の人々は、文明的生活づくりのため、伝統文化の保存のほか、村の文化ハウスや体育ハウスの建設を進めています。そして、交通マナーや環境保護に関するルールも作られました。ヴォミエウ村のチャイ集落の頭ハー・マイン・フンさんは次のように話しています。

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「チャイ集落では、文明的生活づくり運動が2011年に始められました。この運動により、伝統民謡を歌う人が多くなっており、村人の間の団結が強くなっていると思います。そして、集落のしきたりが守られて、集落の平穏がよく守られています。」

チャイ集落のしきたりは、親類・近所づきあい、商取引、宗教行事、冠婚葬祭、ことば遣い、公衆道徳、芸能・娯楽などにおいて、一定のルールとして定められたもので、村人に歓迎されています。チャイ集落の一人ハー・ヴァン・フィーさんは次のように話しています。

（テープ）

「子供たちに、自分たちの意識を高めて集落のしきたりを守ってねとよく言い伝えています。私自分自身も絶え間なく集落のしきたりを守るようにしています。これは、集落の文明的生活づくりに寄与するですからね。」

文明的生活づくり運動は、少数民族ムオン族の伝統文化の保存に寄与していると言えるでしょう。