(VOVWORLD) - ベトナム北部山岳地帯に居住している少数民族ロロ(Lo Lo)族は自らの音楽を誇りに思っています。ロロ族の音楽は、日常生活だけでなく、結婚式、葬式、祭りなどに欠かせない存在です。
ロロ族の人口は約5000人ほどで、ベトナムの54民族の中で最も人口が少ない民族です。中国と国境を接しているハザン省とカオバン省の山々に住んでいるロロ族の生活はまだ多くの困難を抱えていますが、文化的には豊かな生活を送っています。ロロ族の文化の中で、民謡をはじめ、音楽を抜きにして語ることはできません。
(民謡の歌)
山々に住んでいるためか、ロロ族の音楽は昔とあまり変わらないと言われています。ロロ族の音楽の目玉である民謡は内容が様々ですが、そのメロディーは少ないです。メロディーは居住地によって少し異なりますが、昔から伝わっているメロディーの大部分を引き継いでいます。ロロ族の一人タオ・ティ・ザンさんは次のように話しています。
(テープ)
「ロロ族の文化は代々引き継がれています。その中で、民謡は口承されてきた文芸です。ロロ族の民謡は主なメロディーが2つか3つあります。そして、伝統舞踊は5つあります。」
ロロ族の人々は、庭、畑、市場、祭り、結婚式など、どこでも踊ったり、歌ったりします。お互いに知らなくても、一緒に民謡を歌う習慣があります。民謡の主な内容は、男女の恋愛や労働で、その中でも、恋歌はよく歌垣で歌われます。
(テープ)
民謡はロロ族の気持ち、愛情、願望などを物語るものであり、人間同士のつながりの表現でもあります。民謡の中で、葬式で歌われる歌は特別だと言われています。この歌は、ロロ族の人々が歩んできた道のりを内容とするもので、この民族の歴史を物語るとされています。
時代が代わり、多くの浮き沈みが経ても、民謡をはじめ、音楽は依然としてロロ族の生活の中に根付いており、大切にされています。