少数民族マン族の結婚習慣

(VOVWORLD) - ベトナム北部山岳地帯ライチャウ省に居住している少数民族マン(Mang)族の人口はわずか4千人ほどですが、豊かな文化をもつことで知られています。中でも、結婚習慣はこの民族の独特な文化を示すものの一つとされています。
少数民族マン族の結婚習慣 - ảnh 1男性の家族が婚姻用品を用意しています。 

マン族の結婚式は収穫後の吉日に行われます。時期旧暦の10月から翌年の3月まで行われるのが一般的です。男性の家族が婚姻用品として用意するのは、銀のコイン20枚、豚肉200キロ、鶏10羽、大きな酒のカゴ1つ、もち米20キロ、布などです。

少数民族マン族の結婚習慣 - ảnh 2 女性の家族へ豚を連れて行っている男性の家族

結婚式で、花婿、媒酌人、男性の家族の代表は花嫁の祖父母と両親の前にひれ伏して、花嫁を成長させてくれたご苦労に感謝を示します。ライチャウ省ナムヌン県ナムオ村に住むマン族の一人チン・メ・レンさんは次のように話しています。

(テープ)

「結婚の日、男性の家族は銀やお酒、米などの婚姻用品を持参して女性の家へ行きます。女性の家族は婚姻用品を受け取った後、雄鶏を〆ます。祈祷師が、〆て茹でられたその鶏の頭と足を見て「いい」と判断すれば、男性の家族はその翌日に、花嫁を男性の家へ迎えることができます。」

少数民族マン族の結婚習慣 - ảnh 3 男性の家族が花嫁の両親の前にひれ伏しています。

花嫁が実家を出たとき、女性の家族は男性の家族の人たちの顔に煤を塗ったり、体に泥を投げたりするようにします。なぜなら、これは、神様に花嫁を迎える人たちがよく見えないようにするためです。神様に見つかると二人の将来が不幸になります。

花嫁が実家を出るときに持参するのは、籐でできた衣装ケース、布、針と糸、包丁、鍋などです。これらは、花嫁の家族の人たちがあげるもので、「幸せな生活が送れますように」というお祝いを示すためです。そして、花嫁の両親は、子どもがたくさん恵まれますように、雄と雌の鶏も1ペア贈ります。

少数民族マン族の結婚習慣 - ảnh 4 花婿と花嫁はお客さんと一緒に食べてはいけません。

花婿の家に着いたとき、男性と女性は別々の階段で家に入ります。階段に上がる前に、花嫁の家族の人たちはそれぞれ、お酒の盃を2杯飲まなければなりません。皆が家に入ってから結婚パーティーが行われますが、花婿と花嫁は結婚のお客さんと一緒に食べることなく、別に食べなければなりません。お客さんと一緒に食べると、その夫婦は育児や子どもの世話も大変で、仕事もうまくいかないと考えられるのです。パーティー後、皆は歌垣で民謡を歌ったり、新夫婦にお祝いの言葉を述べたりします。ナムバン村に住むマン族の一人リ・ミ・ザさんは次のように話しています。

(テープ)

「マン族の結婚習慣は独特です。この独特な文化が今もなお、保たれていることを誇りに思っています。」

かつて、マン族の結婚は4日間にわたって行われましたが、現在、節約するために、2日間に短縮されました。それ以外、結婚は何も変わりません。

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