キェウ・キ村の金箔産業
ハノイ中心地から20キロほどの所にあるキェウ・キ村は伝統的な金箔産業を行っており、ベトナム国内でこの産業を保存・発揮している唯一の村です。
現場の肉声
キェウ・キ村に来ると、箔打ちの音が聞こえてきます。そこでは、老人から子供たちまで誰もが金箔の製造工程に参加しています。同村の高齢の職人によりますと、キェウ・キ村の金箔産業は300年まえから始まったと言えます。当時、1740年から1789年までのレ・カン・フン王朝時代には、博士号をとったハイズォン省出身のグェン・クイ・チさんは外国からの金箔の職を学んで、住民たちに伝来してきました。キェウ・キ村の人々はチさんの恩に報いるため、彼を金箔産業の創業者と呼んできました。職人のレ・バン・ボンさん(LEVANBONG)は次のように語っています。
「テープ」
「この産業の創業者は職業を住民たちに伝来して以来、村人はその職業を今日まで維持・保存しながら、発展させてきたのです」
ボンさんの話でした。
その発展史をみますと、キェウ・キ村の金箔業は衰退の次期もありました。特に、戦争中、この産業は絶滅の危機にありました。戦争終結以来、この産業は徐々に回復し、これまで、金箔の職につく人は200人にのぼっています。先ほどの職人レ・バン・ボンさんは2004年に「金箔産業の職人」という称号を授与されたキェウ・キ村の職人二人の内の一人でした。ボンさんに話しを伺いました
「テープ」
「私の職は伝統的な職業で、先祖から伝わるものです。ですから、私は金と銀を金槌で叩いてごく薄く伸ばす技術を手にした後、若者に教えています。金箔の製造工程はすべてをお大切にしなければなりません。金箔は精巧なものですからね」
ボンさんのはなしでした。
ボンさんによりますと、製造工程は手先の器用さと精密さが求められます。一つの製品を作るためには、およそ40の工程があります。金箔の製造工程は澄屋(ずみや)が行う延金(のべきん)、上澄(うわずみ)と箔屋(はくや)が行う箔打ちに分業して行われることになります。対句や漆絵、瓶などの精巧な製品を金箔で製造するため、時間がかなりかかります。そのため、観光客はキェウ・キ村を訪れますと、製造工程に関心を常に払っています。ガイドのグェン・スァン・バク(NGUYENXUANBACH)さんは次のように語りました。「テープ」
「私の仕事はベトナムの伝統的な職業村を観光客に案内することですから、その村々の歴史や生産工程を理解していなければなりません。私の説明を通して、観光客は職業村の理解を深めることが出来ると思います」
バクさんはこのように語りました
キェウ・キ村の人々が作った作品は、国内外の展示会で紹介され、多くの購買客を魅了しています。レータオさん(LETAO)のお話しをお聞きください。
「テープ」
「ハノイ市は全国の有名な伝統職業が集中しているところです。キェウ・キ村のような特徴を持つ村は全国で一箇所だけです。職人による製造工程を見ることで観光客は伝統的な職業村の特色さをさらに理解することが出来ると思います」
レ・タオさんの話でした。