クァンニン省人民委員会とフィンランドの投資家チャウィス企業との会合
クァンニン省は投資環境の全面的な改善、投資振興、投資優遇政策の実施に力を入れてきたことでFDI=外国直接投資の誘致の強化が図られてきました。また、同省は沿海地域の強みを投資誘致に生かしています。
クァンニン省はベトナム東北部に位置し、「リトル・ベトナム」と見做されています。同省は陸路、水路の便がよく、深水港や3ヶ所の国際検問所が整備され、およそ250キロにおよぶ海岸線に恵まれている他、中国と接する118キロの国境線を持っています。これらは外国投資誘致に際し、魅力的な条件であると評されています。
これまでクァンニン省は地元の潜在力と強みのピーアールや、投資家に対する優遇政策の実施、借地代や法人税の減免、行政改革などを進め、投資家に有利な条件を作り出してきた結果、投資誘致に突破口を開きました。同省計画投資局のチャン・ドク・ラム局長は次のように語りました。
(テープ)
「我が省は投資振興援助機関を設立した他、ワンストップ制度を導入し、投資手続きを公開で明確かつ迅速に解決し、投資許可書発給の所要時間の短縮を狙っています。この機関は各省庁の糸口で、各省庁と投資家の連携を確保するとともに、各省庁に投資振興に参加することを働きかけます。また、行政改革の傍ら、投資環境の充実、立ち退きの促進、開発計画の作成にも取り組んでいます。」
こうした適切な政策を取っていることでクァンニン省は投資家を引き付けています。毎年、韓国、カナダ、中国、中東、日本、アメリカなどからのべ50人の投資家は同省入りします。また、現在、同省で行われている外国投資プロジェクトは93件となり、額にして40億ドルを超えています。ちなみに、2012年、世界的な金融危機の影響をものともせず、クァンニン省が誘致したFDIは4億1100万ドルを突破し、また、2013年第2四半期現在、およそ7700万ドル相当の新規投資プロジェクト4件を誘致しました。今後、バンドン空港やバンドン総合観光地、バクダン橋の建設などに関する大規模な投資プロジェクトは韓国、マレーシア、日本の参加で実施されるとしています。投資誘致を主体的に進めるように、クァンニン省は工業団地や経済地区の開発計画を立てました。首相の承認を受け、これまで、同省では3ヶ所の経済地区と11ヶ所の工業団地が建設されました。これは投資誘致に条件を作り出すだけではなく、近隣各地の経済発展にも原動力をつけるとしています。クァンニン省の経済地区・工業団地管理委員会のフン・ザイン・ダイ委員長は次のように語りました。
(テープ)
「当委員会は省の人民委員会に工業団地と経済地区の発展計画をアドバイスしています。第一の任務は各開発計画で、中でも検問所の経済地区やバンドン経済地区の分割計画、工業団地の詳細企画を展開することです。これに基づき、工業団地での生産経営に対する投資を誘致できることでしょう。」
2020年までの経済社会発展総合計画、及び2030年までのビジョンによりますと、クァンニン省は海に向けた国際交易センターへと成長するという目標の達成に力を入れる方針です。今年、及び2013年から2015年期の投資誘致の対象プロジェクト32件の中に40億ドル相当の高級保養地区建設プロジェクトやバンドン生態観察地区、ゴルフ場、5星ホテル建設プロジェクトなどがあります。その他に、同省は交通インフラ整備プロジェクト、非関税地区プロジェクト、クリーン・工業生産地区などにも投資を呼びかけています。
クァンニン省は北部の重点的経済地域になりつつあり、迅速な発展を遂げています。こうした背景の中で、外国投資誘致の強化はクァンニン省の持続的な発展の確保に重要な前提となっています。