PCI指数は、参入コストや、土地使用・維持コスト、透明性・情報アクセスコスト、規制実施までの期間・行政手続きの早さ、非公式手数料、地方自治体の積極性、ビジネスサポート体制、労働力の質、法制度、公正な競争環境の10指標に基づいて評価しています。

15日午前、ハノイで、VCCI＝ベトナム商工会議所はUSAID＝アメリカ国際開発庁と協力して、2020年のPCI＝各省・市競争力指数ランキングを発表しました。PCI＝各省・市競争力指数に関する報告書が発表されるのは今年で16年目となります。

ランキングによりますと、東北部地方クアンニン省がトップに立っています。クアンニン省がこのランキングでトップを占めるのは今年で4年連続となります。その地位を維持するために、クアンニン省は複数の措置を同時にとっています。 中でも、行政改革と行政手続きの簡素化は最も重要なものとみられています。

クアンニン省内のビェトフン工業団地に投資している企業経営者の評価です。

（テープ）

「これまで、多くの地方で、投資プロジェクトを実施してきましたが、24時間以内に許可証を発給されるのは今回が初めてです。クアンニン省は行政改革の面で、実業家に深い印象を与えています。」

一方、IT=情報技術をはじめ近代的科学技術の導入や、行政の近代化もクアンニン省の競争力の向上に大きく貢献しています。現在、同省では、公共サービスを85％以上がオンライン方式で提供されています。また、スマートシティ構築も積極的に進められています。特に、クアンニン省は優れた人材という要素を重視しています。これは、各企業から好評を得ています。

クアンニン省企業協会のダオ・ズイ・ハオ副会長は次のように話しています。

（テープ）

「企業への支援や、激励こそ、パンデミックを乗り越えるための原動力となっています。地元の行政府は企業の活動を把握したうえで、適切な措置をとっています。透明性や、航海性は重要な要素です。」

こうした中、クアンニン省は、「今後も、トップの地位を維持していくことに努力する」方針を打ち出しています。これに関し、同省人民委員会のグエン・トゥオン・バン委員長は次のように語りました。 

（テープ）

「重要なのは、クアンニン省が現在のランキングを維持することです。経済・社会発展事業に対するPCIの重要性を認識したうえで、クアンニン省党委員会の第15代表大会はPCIや、PAR Index＝行政改革指数、SIPAS＝住民の満足度指数、PAPI=統治・行政・管理効果指数の向上に関する決議を発表しました。これは、クアンニン省の政治システム全体の公約でもあります。」

 ベトナム商工会議所によりますと、PCIを見て、ベトナムにおける各省・市の経済管理品質が年を追って改善されていることが分かります。このランキングにある最高の地位にある地方と最低の地位にある地方との格差が縮まる傾向にあります。こうした中、クアンニン省が地元の地位を維持するために取り組んでいくことは当然のこととみられています。