グリーン物流業界を目指すベトナム

(VOVWORLD) -経済専門家によりますと、グリーン物流ネットワークの発展は、産業界の環境に配慮したブランディングに役立つと同時に、競争力の向上にも貢献することが期待されています。

2050年を見据えた2021年∼2030年までのグリーン成長に関する国家戦略は、経済のグリーン化という目標を設定しています。その中で、グリーン物流、グリーン港湾の開発はその目標の一つとなっています。経済専門家によりますと、グリーン物流ネットワークの発展は、産業界の環境に配慮したブランディングに役立つと同時に、競争力の向上にも貢献することが期待されています。

ベトナムでは、現在、グリーン物流開発は、トレンドといわれた時代は過ぎ、生産から消費に至る工程に欠かすことのできない要請となっています。

ベトナム物流サービス企業協会のダオ・チョン・コア副会長によりますと、その全ての工程を『グリーン化』することによって、その企業は、生産性、運営能力を高めると同時に、持続可能なグリーンエコシステムを形成した上で、競争優位性を生み出し、市場での衝撃にも対応できる可能性も生まれます。

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「世界の地政学的な不安定さと、世界各国の排出量を削減するための「グリーン化」の要求の高まりの背景には、グリーン化と迅速な適応は、いかなるサプライチェーンにとっても重要な要素となっています。現在、世界全体の二酸化炭素直接排出量のうち、運輸部門からの排出量は約24%を占めています。ですから、グリーン化と迅速な適応への到達は、ベトナムの物流業界の排出量削減に貢献するでしょう」

ベトナムのファム・ミン・チン首相は、第 26 回国連気候変動枠組条約締約国会議 (COP26) で、ベトナムが2050年に温室効果ガスの排出を実質ゼロにするという公約を表明しました。その中にも物流活動におけるグリーン転換という目標があります。しかし、この目標を達成するためには様々な困難があるようです。

ベトナム海事総公社のレ・クアン・チュン副総裁は次のような見解を述べています。

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「現時点で、ベトナムは二酸化炭素削減、環境に優しい活動を目指して、取り組んでいますが、港湾物流システム、または、海上輸送活動は財政に困窮するなど様々な困難に直面しています」

出来るだけ早いうちに、グリーン物流を実現できるように、政府と関連機関は、グリーン転換や、持続可能な開発に努力してきました。ベトナム政府は、2030年までの物流開発計画と戦略、2050年までのビジョンを作成しています。その中で、企業のグリーン物流開発を奨励する政策を講じる方針です。その一方で、企業は経営生産活動における持続可能なグリーン開発の方向性に合致できるような戦略の立案、補充を急いでいます。

グリーン物流業界を目指すベトナム - ảnh 1ビン副会長

ベトナム商工連盟のグエン・クアン・ビン副会長は次のように語っています。

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「企業にさらなる多くの情報を提供したり、グリーン・ガバナンスの能力向上を後押しする必要があります。ベトナム商工連盟によって作成されたCSI=企業持続可能性指数の評定・公表プログラムは企業のグリーン転換にとても役立っています」

クウェートに本社を置くグローバルロジスティクス企業であるアジリティ(Agility)が公表した「世界50新興市場ロジスティクス指数」2023年版によれば、ベトナムはそのトップテンに入っています。

ベトナムは物流サービス開発を推進するための複数のチャンスに恵まれていると評価されています。このような背景の中で、ベトナムの物流企業は、その利点を活用し、グリーン化をモチベーションとして、競争力向上とブランドアップを行い、経営と輸出入活動における包括的かつ持続可能な開発を目指して取り組む必要があります。

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