現在、「農民は互いに助け合い、生産経営で立派な業績を収めよう」という運動は農業農村の発展に寄与する要素の一つとなっています。この運動の実施により、多くの農民は貧困な状態を乗り越えるようになりました。中部高原地帯ティグェン地方ザライ(GiaLai)省における「肉牛肥育運動」はその一つの例です。農業漁業奨励センターの案内の下に、多くの牛飼業者は豊かな生活を送れるようになりました。
ザライ省プレイク(Pleiku)市アン・フ村は元々野菜の栽培と豚の飼育業が中心でした。しかし、この数年、都市化と人口の増加につれて、ここでの農業用地面積は徐々に縮小されています。2002年から2006年まで、ザライ省農業奨励センターの案内の下で、地元の農家は牛の飼育モデルを行なってきました。これまでに、アンフ村にある8割の家庭にとって牛の飼育は副業となっています。
牛の飼育業者の一人であるド・タン・ロンさんは当初、やせた牛2頭を1500万ベトナムドン、日本円で約7万円で買いました。1年飼育して肥やした後、この2頭の牛は1頭につき2500万ベトナムドン、日本円で12万5千円で売れると予測されています。ロンさんは次のように語っています。(テープ)
「私は2003年から、肥育のために、主にやせかち牛を買い入れてきました。毎年、我が家は5頭ないし10頭の牛を飼育しています。アオチカラシバという草を栽培し、放牛しないで、牛舎で肥育しなければなりません。」
ロンさんはこのように語りました。
飼料は主にアオチカラシバという草
ロンさんの他にも、多くの村人が、牛の肥育運動に参加しています。1回につき2頭から10頭を飼育している世帯もあります。飼料は主にアオチカラシバという草、レモングラス、野菜一般などです。
やせた牛の売買
ド・ティ・チュンさんの家族は人数が少ないものの、2頭の牛を飼育しています。牛を育て売り、次の2頭のやせた牛を飼育します。これについてチュンさんは次のように語っています。(テープ)
「やせた牛を買って帰り、草や混合飼料を食べさせ、そして予防接種をします。その牛が肥やした後に、売れば2倍の儲けが出ることになりますよ。」
チュンさんはこのように語りました。
牛飼業者を補助するため、ザライ省の農業・漁業奨励センターは、職業訓練コースや牛飼い技術移転に関するシンポジウムなどを常に行なっています。統計によりますと、現在、ザライ省で飼育されている牛の総数はおよそ25万頭にのぼっており、全国で第3位となっています。
ザライ省農業奨励センターのチン・コック・ビエットセンター長は次のように語っています。(テープ)
「私たちは、農家にやせた牛の肥育方法を教えました。これまでに、多くの農家は、牛の肥育運動に参加しています。多くの家庭は、草の栽培、牛の牛舎建設を自発的に行い、やせた牛を肥育しています。肥育業は大きな効果を出し始めています。さらに、これはアンフ村の主要な職業の一つとなっています。」
ビエットセンター長はこのように語りました。
やせた牛を育てる運動は適切で大きな効果が出るモデルであり、全国各地で拡大されるべきことかもしれません。