タイビン省は首都ハノイからおよそ110キロのところで、ホン川(紅河)デルタの沿海地域にあり、ハノイ、港湾都市ハイフォン、クァンニン省からなる経済開発の三角地帯の場所から様々な利点があります。
タイビン省は54キロに及ぶ海岸線に恵まれ、6~7ヘクタールの広さの水産物の養殖場すら可能です。また、埋蔵量2100億トンを超える炭鉱がありますが、政府の許可を得て2015年には開発が開始される予定です。現在、ホン川デルタ南方の沿海地域にある各省を結ぶ国道やタイビン省からおよそ30キロ離れた国内最大のコンテナー・ターミナルのハイフォン港が建設中です。また、タイビン省を貫くナムディン省からハイフォン市行きの高速道路と高速鉄道の建設が計画されており、タイビン省の経済発展と投資誘致に寄与すると期待されています。同省計画投資局のチャン・スアン・タイン局長は次のように語りました。
(テープ)
「我が省は農業を全面的に開発し、質の高い農業製品を誇っています。また、炭鉱など資源に恵まれている強みを生かすため、ベトナムの石油ガスグループと協力して、工業発展にガスを活用する計画があります。タンビン省は30億ドルを超える600件の投資プロジェクトを誘致しましたが、そのほとんどは小規模なものです。今後、インフラ整備を進めることで、更なる投資の誘致が図られることでしょう。」
タイビン省は進出した企業のために人材調達のため、各省庁や商工会議所、企業協会などと連携し、各企業の幹部や職員を対象に業務能力の向上を目指す研修会を開催してきました。一方、行政改革や投資環境の充実、投資・貿易・観光振興活動にも力を入れており、企業各社の生産経営に有利な条件を作り出しています。在ベトナムキューバ大使館のフレデスマン・ツロ・ゴンザレス大使は次のように述べました。
(テープ)
「外国投資を行うキューバの企業は少ないですが、長い海岸線に恵まれ、職業訓練を受けた労働者が多いタイビン省は有利な投資環境を整えたことを見極めました。タイビン省を視察した際、同省はベトナムの主要な米産地で、米の生産能力が高いことがわかりました。」
先頃、政府はタイビン省の2020年までの経済社会発展総合計画を承認しました。これによりますと、沿海地域の経済区建設プロジェクト第1期が実施されると同時に15ヶ所の工業団地が開発されることになります。そのほか、建設されているタイビン電力センター、アンモニア肥料生産工場、ガスパイプラインなどが完成の暁には投資誘致の強化に際し大きな強みとなります。現在、同省は工業団地のインフラ整備や沿海工業団地の建設を進めている投資家を対象とする優遇政策を作成するとともに経済社会発展に寄与するプロジェクトに対しても優遇措置を取っています。さきほどのタイビン省計画投資局のチャン・スアン・タイン局長は次のように語りました。 (テープ)
「我が省は投資誘致に関する政府の政策を厳格に実施します。また、特別優遇措置を取っており、その中には職業訓練、立ち退き、インフラ整備に関する措置があります。現在、ワンストップ窓口サービスを実現し、計画投資局は企業が必要とする全ての手続きを処理します。企業はただ投資許可書を受け取るだけです。」
この間、タイビン省はハノイやホーチミン市などで同省への振興会議を開催すると同時に中国、日本、シンガポール、欧州諸国などに投資振興作業グループに派遣しています。
同省は経済発展に向けて投資誘致にあらゆる手を尽くしています。今後、経済効果の高いプロジェクトや大規模なプロジェクト、ハイテクプロジェクト、環境に優しいプロジェクトの誘致に力を尽くす姿勢を示しています。