(VOVWORLD) - 2012年から、中部高原地帯テイグエン地方ダクラク省では、持続可能なコーヒー生産を目指し、PPP=官民連携方式が導入されました。これにより、コーヒーの質と量の両面が大きく改善されるようになっています。PPPはダクラク省のコーヒー産業に新しい発展段階を切り開くものとみられています。
農民が訓練コースに参加 |
7年前、ダクラク省バンメトート市クエブル村に住むチャン・チョン・カインさんはPPP方式による持続可能なコーヒー生産プログラムに参加し、多くの利益を得てきました。具体的には、コーヒー生産量が1・5倍増加していること、生産コストが3割低下していること、販売価格が上がることなどです。
カインさんによりますと、このプログラムは様々な形で、農家を支援しています。例えば、種の無料提供や、栽培技術の手ほどき、安全基準に関するガイダンス、農薬使用の制限、環境保護などということです。カインさんの話です。
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「以前は、1ヘクタール当たりの収穫量がおよそ1・5トンしかありませんでした。収益性は低かったですね。このプログラムの支援のおかげで、新しい品種を導入したところ、収穫量は2・5トンに増えました。」
カインさんと同じ、ダクラク省の多くの農家はこのプログラムに参加しています。これまで、このプログラムはダクラク省の7県に拡大しています。2017年まで、省内の3262戸の農家がこれに参加し、プログラムに属するのコーヒー栽培面積はおよそ3500ヘクターにのぼっています。特に、多くの大手企業も参加しています。
ネスレ社はその1例です。同社はベトナム国内で、PPP方式による様々なプロジェクトを展開していますが、コーヒー関連プロジェクトは主にダクラク省に集中しています。同社のテイグエン地方担当者であるファム・フ・ゴック氏は、「ダクラク省でのPPP方式による持続可能なコーヒー生産プログラムは多大な利益をもたらしている」と明らかにし、次のように述べています。
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「わが社は、PPP方式により、多くの利益を得ています。特に、コーヒーのサプライ・バリューチェーンづくりは順調に進められています。このチェーンには多くの企業が参加していますが、各企業は様々な役割を果たしています。各企業間の二重体制を避けることもできます。経済・社会・環境という3本柱に従って、コーヒー産業の持続性が高まります。」
一方、ダクラク省農業奨励センターのゴ・ニャンセンター長は、「このプログラムは農家の力を集めることができる」とし、次のように語りました。
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「この間、省内のメリットとみられるコーヒー産業において、PPP方式を活用していますが、各パートナーから積極的な協力を得ています。今後、この方式をコーヒー生産だけでなく、畜産や、水産物養殖、果物生産などにも導入する予定です。」
PPP方式による持続可能なコーヒー生産プログラムの利益と効果は明らかです。こうした中、ダクラク省は、今後もこのプログラムを拡大させていく方針です。