首都ハノイのミンカイ通りにはハノイ旧市街と農村風景を描いた独特の絵がたくさんある家があります。その家の大家さんはグェンバミュという職人です。
今年、ミュさんは70歳ですが、乾燥させた花と葉でできた作られた絵の美しさにとりつかれています。農業大学を卒業したミュさんは種や苗を扱う農園の副園長として勤務していましたがのちに農業専門家として花と美術手工芸品輸出会社に転職しました。日本のある企業がドライフラワーを注文した後、彼はその花と葉を利用して、絵画にするというアイデアが浮かびました。ミュさんは次のように語りました
(テープ)
「花や葉は人間にとって馴染みの深い植物の一種です。これらで作られた絵は照明にあたると、美しくなります。ドライフラワーで作られた絵は刺繍絵、油絵と比べても独特の美の世界のように見えます」
このように語ったミュさんはこの絵を製作するため、花や葉の色素が要ります。彼は40年にわたり、各地方の森林に足を運び、様々な植物の花と葉をコレクションにして、数々の独自の絵を織り上げてきました。1997年ミュさんはドライフラワーの絵を輸出し始め成功しました。彼が作った絵はベトナムの農村風景、ハノイ旧市街、民間遊戯を描いたものだけでなく、世界の有名な画家の絵を基にして、作られたものもあります。彼の作品は韓国、フランスなど多くの国で展示され、好評を博しました。
現在、グェンバミュさんはドライフラワーの絵を作るだけでなく身体障害児を対象にした絵の学校を開いています。彼の生徒であるグェンティフォンさんは次のように語りました
(テープ)
「私は長年にわたり、ミュ先生から花の絵作りを教えてもらいました。この仕事は簡単ではありません。絵に魂を吹き込むため、手先が器用であるほか、絵画と美術面での知識も極めて重要です」
フォンさんの話でした。
グェンバミュさんは毎日、自然の花と葉の魂を絵画作品に吹き込んでいます。彼が乾燥させた植物から創造される作品は人間の美しさを表し、いつまでも生き続けてゆくこと望んでいます。