(VOVWORLD) - これまで締結された複数のFTA=自由貿易協定がもたらすメリットとともに、各地方の高い優遇措置、インフラ企業のブランド、各工業団地の知名度などはベトナムのFDI=外国直接投資の誘致に多大な貢献をしています。高額のFDIを誘致している南部ドンナイ(Dong Nai)省はこれを立証するものといえます。
今年1月から9月まで、ドンナイ省への新規FDI累計額は13億ドルを超え、計画を30%上回っています。また、省内で実施中の77件のFDIプロジェクトは7億ドル相当の増資を登録しています。これらの数字は、ドンナイ省でのFDIプロジェクトの効果を示すとともに、同省に対する外国人投資家の好評と信頼を確認するものとみられています。
工業団地建設はドンナイ省の投資誘致のための方法
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FDIを誘致するため、ドンナイ省は、地理的位置や、人口、土壌など自然的メリットを活用すると同時に、競争力の向上、投資経営環境の改善、行政改革、企業支援などに力を入れています。特に、インフラ企業の努力はドンナイ省の成功に積極的に寄与しています。実際、ドンナイ省の工業団地開発事業の結果はFDI誘致だけでなく、地元の知名度の向上にも役立っています。
現在、Sonadezi社や、Sonadezi Long Binh社、Tin Nghia社、Long Duc社など同省のインフラ企業、および、Bien Hoa1、Bien Hoa2、Long Thanh、Amata、Nhon Trachなどの工業団地はよく知られています。地元や、インフラ企業、工業団地の高い知名度はFDI誘致に有利な条件を作り出しています。ボッシュベトナム社のボ・クアン・フエ社長は次のように話しています。
(テープ)
「わが社の発展戦略に従って、この工場をベトナムに置いていますが、その理由はベトナムの有利な投資環境です。また、政治安定や、豊富な労働力なども重要な要素です。3つ目は有利な地理的条件です。」
ドンナイ省の工業団地管理委員会によりますと、工業団地を建設するために有利な地理的条件を選ぶことはFDI誘致の成功を決定づけます。また、工業団地内で活動する企業の知名度・競争力・威信なども重要な要素としています。その正しい政策により、これまで、ドンナイ省の各工業団地は、ヒサミツ(久光)や、富士通、ネスレ、シェルなど多くの大手企業を誘致してきました。
しかし、この数年間、ドンナイ省の投資誘致政策は変化しています。以前、投資額が高いかどうかが重視されましたが、現在は、ハイテクや、近代的技術などを使用する環境にやさしいプロジェクトが優先対象とみなされています。ドンナイ省の工業団地管理委員会のマイ・バン・ニョン副委員長は次のように明らかにしています。
(テープ)
「ドンナイ省は、インフラがよく整備され、労働力も豊富であり、各プロジェクトが効果的に展開されることを保障します。また、行政手続きの簡素化も積極的に進めています。現在、ハイテクは優先分野とみられています。」
FDIのさらなる誘致を目指し、ドンナイ省は、今後も行政改革を進め、手続きの透明性向上を図っていいく方針を打ち出しています。自らの努力により、ドンナイ省は巨額のFDIを誘致してきましたが、今後もその金額は迅速に増えていくでしょう。