この数年間、ベトナムとシンガポールとの経済協力は順調に発展し、両国に多大な利益をもたらしています。特に、20年前に始まったVSIP=ベトナム・シンガポール工業団地という協力モデルは成功を収めたと評価されています。
9月16日中部ゲアン省で行われたベトナム・シンガポール工業団地の起工式で、グエン・タン・ズン首相は、「VSIPは両国間の協力の“灯台”で、経済的意義があるだけでなく、ベトナム・シンガポール戦略的パートナーシップの強化にも寄与するものである」と強調しました。
1996年、南部ビンズオン省で、初のVSIPが設立されましたが、現在は、バクニン省や、ハイフォン市、クアンガイ省、ハイズオン省でも建設され、合わせて6箇所となっています。そして、ゲアン省のVSIPは7件目のプロジェクトとなります。これらの工業団地は、総面積が6150ヘクタールを越え、近代的なインフラや、優しい環境などの要素で、国内外の投資家を引き付けています。
これまで、国内外の企業およそ800社がVSIPに投資し、その投資総額はおよそ80億ドルに上っています。また、およそ15万5000人の労働者に雇用を創出しました。VSIPはベトナムの外国投資誘致や、経済社会発展事業に大きく寄与しているとの好評を得ています。
グエン・タン・ズン首相はゲアン省のベトナム・シンガポール工業団地の起工式で、次のように語りました。
(テープ)
「ゲアンのVSIPが効果的に実施されるために、各省庁や、ゲアン省行政、住民が支持するよう求めます。そして、投資家に対し、このプロジェクトの進捗度や、質、安全性などを確保するよう要請します。このプロジェクトがゲアン省とベトナムの経済発展事業だけでなく、ベトナム・シンガポール戦略的パートナー関係の強化にも貢献することを再度強調したいのです。」
VSIPは持続可能な発展を重要視しています。クアンガイ省のVSIPはその1例です。この工業団地は開始早々投資を誘致することができました。クアンガイ省商工局のグエン・スアン・トゥイ局長は次のように語りました。
(テープ)
「VSIPは我が省の多くの問題の解決に寄与しています。先ずは、インフラに関する問題です。次は、労働者の宿泊施設です。これにより、新都市が徐々に形成されています。特に、VSIPはズンクアット経済区の裾野産業団地としての役割を果たしています。」
近年、ベトナム向けシンガポールの投資は絶え間なく増加し、今年まで330億ドルに達しています。両国間の貿易額も着実に増えており、2015年は110億ドルを超える見通しです。こうした中、VSIPは両国間の経済連携の柱としての役割を果たすものと見られています。
今後も、VSIPは他の多くの地方に広がり、ベトナムの発展事業とベトナム・シンガポールの戦略的パートナーシップの強化に寄与していくことが期待されています。