現在、ベトナムでは400の伝統職業村を含む4500の職業村があります。これらの村では数千人の著名な職人と約1200万人の労働者が働いています。これらの村の年平均輸出額は10億ドルを越えました。しかし、ここ数年、世界的経済危機の影響などにより、各職業村は様々な困難に直面しています。
陶器
ハノイ郊外にあるバッチャン陶器生産村はその例の1つです。この村は輸出額が全国の各職業村のトップに立っていましたが、この2年、売上高が続落し、在庫量が増えています。そのほか、シルクのバンフック村や籐・竹細工のフートゥック村、木彫のドンザオ村、木工製品のドンキー村など有名な伝統職業村も同じ状態です。こうした中、これらの村は生産と貴重な文化財として見なしている伝統職業を守るために様々な措置を取っています。その内、輸出の代わりに国内市場の開発は有効的なものと見られています。
線香
バッチャン陶器生産村にあるカオザン陶器生産施設のオーナー、グエン・トゥイ・ズオン(Nguyen Thuy Duong)さんは次のように明らかにしています。
(テープ)
「以前、輸出量は高かったのですが、最近、輸出市場が縮小しました。それに伴い、注文量も少なくなっています。このため、我々は国内市場にシフトしました。私だけでなく、他の人も国内市場向けの製品を生産しています。これは収益がありますよ」
ズオンさんはこのように明らかにしました。
ズオンさんによりますと、国内市場向けの製品の生産により、今年1月から10月における彼の生産施設の売上高は前年よりも増加し、また、製品の多様化も図られているということです。
木彫り
一方、各職業村が連携して新しい製品を開発することも有利なモデルと見られています。これにより、各村のメリットが徹底的に発揮できるようになっていると評価されています。そのほか、ベトナム職業村協会はベトナム手工芸品を外国人にさらに紹介するために文化・観光部門と協力する方針です。
これに関し、職業村協会のリュー・ズイ・ザン(Luu Duy Dan)会長は次のように語っています
(テープ)
「国が国際社会への参入を進めている中、各職業村の製品の品質に関する要求も高まっています。また、これらの製品を世界に幅広くPRすることも重要です。このため、製品の質的向上とともに、観光をはじめ、他の部門との連携は欠かせないものです。我が協会は商工や観光などとの連携を強化する計画があります。
ザン会長はこのように語りました。
カーペット織り
様々な困難に直面しているにもかかわらず、今年1月から9月において、籐、竹、陶器、漆、刺繍などの製品の輸出額は11億ドルを越え、そして、今年通年に16億ドルに達する見通しです。このような中、輸出と国内市場の開発を両立させることにより、ベトナムの各職業村が持続可能な発展を確保できると期待されています。