ベトナム企業の競争力強化に繋がるグリーン港湾開発

(VOVWORLD) -2020年に発布されたベトナムのグリーン港湾開発計画は、複数の段階に分かれて実施されています。しかし、最も重要なのは2023年から今年にかけての段階で、グリーン港湾の基準に適合するように、港湾の管理、投資、建設に関する規制の調整を目的としています。
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ベトナムは、港湾インフラの優位性を活かし、「緑」と持続可能性を重視した港湾システムへの投資と開発を積極的に推進するとともに、地域と世界とのシームレスな接続を図る方針です。これは、ベトナム企業が海洋経済の協力と発展において国際競争力を高めるのに役立つとされています。    

国際海事機関は、2050年までに温室効果ガスの排出量をゼロにするという目標を設定しています。ベトナムも同様の目標を掲げています。そのため、グリーン港湾への転換は、ベトナムの海事産業が国際競争力を高め、世界に統合するための不可欠な条件であると見なされています。2020年に発布されたベトナムのグリーン港湾開発計画は、複数の段階に分かれて実施されています。しかし、最も重要なのは2023年から今年にかけての段階で、グリーン港湾の基準に適合するように、港湾の管理、投資、建設に関する規制の調整を目的としています。グリーン港湾となるためには、その港湾は再生可能エネルギーとクリーン燃料の使用、オンライン決済、電子証明書、最新の統合輸送管理ソフトウェアなどに関わる多くの基準を満たさなければなりません。

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SBIC造船産業公社の代表者ファム・ホアイ・チュン氏は、ベトナムがグリーン、クリーン、持続可能な開発を選択することは、世界の潮流に合致していると確認しました。これは、持続可能性の高い競争のトレンドであり、海事企業の開発を推進しているとのことです。

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「ベトナム政府は、グリーン港湾の開発に向けて様々な方針を提出しました。我々は、統合的で持続可能な港湾システムへの投資を誘致することができるでしょう。これにより、発達した港湾システムが構築され、ロジスティクスコストが削減され、結果としてベトナム企業の世界における競争力が強化されることでしょう」

ベトナムは今年度の目標達成に向け、グリーン港湾の基準整備を進めるとともに、港湾システムの投資・開発を加速し、デジタル化を推進し、テクノロジーを活用することで、物流におけるコネクティビティを高め、海洋経済の発展を強力に後押ししています。

ベトナム海事総公社のグエン・カイン・ティン総裁は次のように述べています。

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「当社は深水港プロジェクトを重点的に進めています。その中でも、カンゾー国際コンテナ積替港の開発のために、リソースを最大限に活用することになります。これは、国際競争力を早期に高めることが狙いです。それだけではなく、海事競争力を国際レベル、および地域レベルへと高めたいです」

一方、ポートコースト株式会社副社長のホアン・ヒエップ博士によりますと、グリーン港湾にとって、デジタルトランスフォーメーションは非常に重要な役割を果たしています。そのため、競争力を高めるためには、ポートコースト社を含む港湾企業間の協力が引き続き推進され、デジタル化プロセスにおいて様々な支援アプリケーションが統合的に展開されるべきです。

他方、港湾業界の専門家や企業は、グリーン港湾システムの投資と開発が、非常に大きな協力の機会をもたらし、大型コンテナ船を受け入れることができ、新しい発展の勢いとモチベーションを生み出すと明らかにしました。南部バリアブンタウ省では、タンカン・カイメップ・ティバイ港とカイメップ国際港との接続が実施されたことにより、港湾のコンテナ取扱能力が向上しています。

カイメップ国際港総公社のグエン・スアン・キー総裁は次のように述べています。

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「カイメップ・ティバイ港は深水港であり、南部の重点経済地域におけるゲートウェイ港でもあります。そのため、近年、この港湾の取扱貨物量は年間40万TEUに上り、非常に高いものがあります。新しい埠頭を建設しなくても、このような高い貨物取扱量をあげたのは、革新的な成果と言えるでしょう」

世界では、新たに建造される貨物船の約70%がクリーン燃料を使用しています。ベトナムの港湾は、海洋経済発展という大きな目標を達成するため、港湾の「緑化」を早めに実現する必要があると勧告されています。実際、今年、ダナン港は、科学技術とイノベーションを融合させ、継続的な改善を通じてインフラを整備し、港湾運送とロジスティクスのサービス品質を向上させることを目標としています。ダナン港総公社のチャン・レ・トアン総裁は次のように語っています。

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「ダナン港は、貨物取扱量の向上、コストの削減、顧客への最適な条件を目指して、デジタル化を続行する方針です。ダナン港は、最新技術を導入し、半自動化を実現してきました。顧客は自宅にいるだけでも、手続きを済ませることもできます」

持続可能な開発を目指すグリーン港湾の開発は、今日のグローバルな競争の背景におけるトレンドとなっています。この取り組みは、港湾運送事業者の収益と利益を大幅に増加させるだけでなく、地域における港湾の位置づけを強化し、グローバル化の時代におけるベトナムのロジスティクスサービスチェーンにおける企業の競争力を高めることに貢献するということです。

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