(VOVWORLD) - ベトナム企業は外国の現代的な流通システムへの直接的な輸出を効果的かつ持続可能な輸出方式と見なし、促進しています。
今年、商工省は「外国の供給ネットワークへの国内企業の参加激励」と題する計画を展開し、ベトナム製品のピーアールや貿易振興を目指すと同時にベトナムの製品に輸出市場を拡大することを狙っています。
2000年初めに、ドイツ最大、ヨーロッパ有数の規模を持つ小売業グループ メトロ(Metro)やフランスの大手流通業カジノグループなど、欧州諸国の投資家はベトナム市場に注目し始めました。これにより、ベトナムの輸出企業は外国の流通システムにアプローチすることができるようになりました。 これまで、ベトナム製品は輸入業者や仲介者を通じて世界各国に輸出されてきたことから、ピーアールの促進や市場の拡大が図られませんでした。商工省・欧州局のダン・ホアン・ハイ局長は次のように明らかにしました。
(テープ)
「取引仲介者を通じて、輸出するのは様々なデメリットがあります。第1はベトナムの生産業者、輸出業者は消費者の需要が分からないこと。第2は世界の大規模なサプライチェーンの管理能力を把握しないことです。一方、代理店を通じての輸出は商標の開発ができません。ベトナム製品は外国企業の商標付けで包装されてしまいました。」
2011年、「ベトナム製品ウィーク」はフランスの大手流通業カジノグループ傘下の大型スーパー「BigC」で初めて開催されました。この週間にはベトナム製品のピーアールが行なわれたほか、ベトナム企業のスタッフはカジノグループの小売りに関する研修会に参加することができました。その後、2012年から2014年にかけて、商工省はドイツ系スーパー「メトロ」やフランス系スーパーBigCで「ベトナム製品ウィーク」を相次いで行なってきました。2016年6月、「ベトナム製品ウィーク」は韓国や日本のスーパーで行なわれました。また、商工省はイタリア、フランス、チェコ、タイ、日本の大手流通業グループと契約を結び、実務代表団を派遣しました。特に日本最大の小売業グループ イオン店舗で開催された「ベトナム製品ウィーク」にはシンポジウムやフォーラム、外国企業のスタッフの訓練支援などが行なわれたことにより、ベトナム企業は外国流通業グループとの連携が図られました。お茶生産輸出企業タムアン社の社長は次のように明らかにしました。
(テープ)
「商工省・欧州局の支援を受け、我が社は欧州諸国の市場にアプローチすることができました。タインビンというスーパーを通じて、フランスに製品を輸出しています。」
統計によりますと、現在、ベトナムで事業を行なっている外資系小売業グループの店舗はBigC、Lotte、イオンモールなど、およそ170ヶ所あります。これら小売業グループはベトナム国内市場でベトナム製品の販売を優先的に行なう傍ら、各国での代理店を通じて、製品の消費を進めています。
ベトナム企業は、外国の現代的な流通システムにアプローチするため、生産から供給、消費まで統一した解決策を実施しなければなりません。こうした事情を踏まえ、グエン・スアン・フック首相は「2020年までの外国の流通システムへのベトナム企業の参加の推進」計画案を承認しました。これに従って、商工省は毎週、ベトナムで活動している外国の流通業グループとのシンポジウムを行なっています。これらのグループはベトナム企業に対し、輸出能力の向上に関する研修会の開催を支援します。2020年までに、ベトナム製品は欧州、北アメリカ、東南アジア、東北アジア、及びベトナムと自由貿易協定を締結した国々の大手流通システムにアプローチするという目標が掲げられています。