16の村からなるムオン・ニャ県には13の少数民族が共存しています。住民は主に農業林業に従事しています。以前は、道路や電気、浄水供給が整備されていなかったので、現地住民の生活は大変でした。
レンスシン村に住むトアン・ロ・ゼさんを始め多くの村人は、主に、竹林の竹の子を採って売ったお金で米を購入していました。この仕事は健康でなければできず、とても大変なのに収入はわずかなものです。また、竹の子は減る一方で、人口が増えています。今年、50歳を超えたゼさんには、その重労働をする力がうすれてしまいました。ですから、ゼさんの家庭は、依然として困難な状態のままでした。
しかし、2010年から、山岳地帯、僻地など極めて困難な村における経済社会発展プログラム、すなわちベトナム政府の135号プログラムのおかげで、ゼさんの家庭は、250本のバナナの木を植える傍ら、数百の鴨、鶏、豚、羊の飼育を始めました。この結果、ゼさんの生活はすっかり変化しました。かつて、ヤシぶきの家が木材の家に代わりました。ゼさんは次のように語りました。
(テープ)
「以前、我が家の土地は稲作をしていました。しかし、モミの収穫はとても少なかった。生活は大変でした。でも、政府の支援を受けて、バナナを栽培し、家畜を飼い始めたので、収入は前より多くなってきました。」
ゼさんはこのように語りました。
一方、ナム・ケ村に住むリ・バン・ラムさんの家庭は、貧困解消の手本となっています。ラムさんは次のように語っています。
(テープ)
「我が家は、社会政策銀行から借りたお金で、家畜の飼育、野菜の栽培、水産物の養殖を行い、高い効果をあげてきました。村人たちはそうした私の経験を学んでいきました。」
ラムさんはこのように語りました。
他方、全国的な特別貧困地域で持続的で迅速な貧困解消に関するベトナム政府のプログラム、すなわち30aプロジェクトも功を奏し始めています。チュン・チャイ村共産党委員会のマイ・バン・フウ副委員長は、次のように語っています。
(テープ)
「政府の30aプロジェクトに基づいて、チュン・チャイ村にある4世帯は、試験的にエビの養殖を始め、かなり高い効果をあげてきました。他の水産物と比べ、エビは経済的効果をもたらしています。」
フウ副委員長はこのように語りました。
政府の補助プロジェクト実施により、ムオン・ニャ県の住民は一歩一歩物心両面の生活改善が進んでゆくことでしょう。