メコンデルタ各省、FDI誘致を強化

南部メコンデルタ地域は農業経済地区です。コメや、果物などの農産物と水産物の輸出は年々増えています。しかし、この地域の国内外投資の誘致はその潜在力に相応しくないと指摘されています。FDI=外国直接投資を含む投資をさらに誘致していくために今後どのような措置を取るべきかが焦点となっています。


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メコンデルタの地図

メコンデルタは1市12省で構成され、その人口は約1700万人、2001~2010年期におけるGDP=国内総生産の年平均伸び率は11%を超えています。メコンデルタの輸出量が年々増えているため、貿易黒字額が大きいです。

2012年のこの地域の輸出総額は96億ドルに上っています。しかし、FDI誘致面でみると、その結果がまだ低いといえます。現時点でみると、メコンデルタの11地方が誘致してきたFDIは110億ドルにとどまっています。ビンロンとソクチャンの両省はFDIプロジェクトがまだない状態です。

その原因としては、インフラの未整備、熟練労働者の人材不足、投資環境の弱点などがあげられています。現在、メコンデルタ各省はこれらの問題の解決に力を入れています。

ベンチェ省人民委員会のチャン・アィン・トゥアン(Tran Anh Tuan)副委員長は次のように明らかにしています。

(テープ)

「行政手続の簡素化や、投資環境改善とともに、新しい工業団地5カ所の新築と既存の工業団地2カ所の拡張を進めています。また、投資家と地元の利益のために、投資家にあらゆる有利な条件を作り出すと確約します」

最近、政府と地方の投資により、メコンデルタ各省のインフラシステムが大きく改善されてきました。そのほか、安い借地代や、豊富な労働力などのメリットも国内外の投資家の注目を集めています。しかし、投資誘致政策や、労働者の訓練などの面で、未解決の問題もまだ残されていると指摘されています。

これに関し、ドンタップ省人民委員会のレー・ミン・ホアン(Le Minh Hoan)委員長は次のように明らかにしています。

(テープ)

「我が省の党委員会は、これらのデメリットをよく認識しており、各レベルの行政府や、各機関に対し、競争力の向上に力を入れるよう指示しています。また、各レベルの行政府の幹部の業務能力、法律と経済に関する知識、管理能力の向上も差し迫った問題として見なしています」

エコノミストらは「以上の問題のほか、メコンデルタは生産構造の転換、投資振興活動なども促進する必要がある」と助言しています。

VCCI=ベトナム商工会議所の副会頭ボー・フン・ズン(Vo Hung Dung)博士は次のような見方を示しています。

(テープ)

「投資家らは労働と投資環境に注目しています。また、ダイナミックなイメージ作りも重要です。これまで、メコンデルタというと、すぐに農産物や水産物を思い出しますが、今後、海洋経済、透明な経営環境など新しい要素を作る必要があります」

これらの弱点を認識した上で、メコンデルタ各省の指導部は問題解決に力を入れています。そして、各企業、住民の努力により、近いうちにこの地域は魅力的な投資先になると期待されています。

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