ハノイから東におよそ100キロの所に、港湾都市ハイフォン(Hai phong)があります。その中にあるチャンケン(Trang Kenh)は、ベトナム国内でよく知られている観光スポットです。
チャンケンは、4千年前の石器時代の装飾品が発見された、ベトナムで最も長い歴史を持つ地域です。ベトナムの国家防衛の歴史を見ると、1288年、この地を流れるバクダン川で、チャンフンダオ将軍の指揮の下、ベトナム軍がモンゴル軍を打ち破りました。チャンフンダオ将軍は、チャンケンのウボ山の頂上に立ち、モンゴル軍との戦いを指揮したと言われています。
現在、この山に登る観光客は、頂上から川や山の叙情的な風景をながめることができます。麓には、当時の将軍の一人であるチャンコクバウを祀る神社もあります。この神社は(~世紀の)封建時代の(どんな?)美しい建築スタイルと彫刻を保存するため、幾度も改修されてきましたが、その中の、土と蜂蜜で作られたチャンコクバウ将軍の像は、この地方の代表的な芸術作品と評されています。現地で働く、トー・タイン・スァンさんは次のように語っています。
(テープ)
「私は2003年から、この神社を見てきました。この地の指導部は、頻繁にこの神社の修復作業を行っています。これは、国のために身を捧げた英雄を敬うためです。毎月旧暦の1日と15日には各地から多くの人がこの神社を訪れ、線香を手向けます」
以前は、チャンフンダオ将軍を祀る神社もありましたが、長期間の戦争で、破壊されました。将軍の大きな功績から、港湾都市ハイフォンの人々は、チャンフンダオ将軍を祀る神社を再建しました。神社のまん中には、高さ1.6メートル、重さ1.2トンの銅像が鎮座しています。ハイフォン市のミンドク区人民委員会のブイゴクカン副委員長は次のように語りました。
(テープ)
「チャンケンには、多くの有名な遺跡があります。これらは大切に保存されなければなりません。そのため、遺跡の1つである、昔の英雄を祀る神社も改修を重ねる必要があります」
チャンケンは、ベトナム国内外の多くの観光客を魅了しています。この地に足を運ぶと、古都の美しい風景を眺めながら、民謡や伝統料理を楽しむことができます。遺跡の保存活動が熱心に行われているチャンケンは、訪れた人たちを大いに満足させてくれる町なのです。