ベトナム国家銀行の指示を受けて、南部ドンナイ(Dong Nai)省の各貿易銀行は7月15日から、各企業の既存の融資金利を15%にまで引き下げると発表しました。これは生産経営の維持に資金を必要としている各企業の困難を軽減する狙いがあります。
ベトナム商工株式銀行ベトティン銀行のビエンホア工業団地支社は各企業の既存の融資金利を15%に引き下げたほか、新規融資に対しても、年間上限金利を12%、ひいては11%に引き下げました。また、今後、同社は農業・農村、輸出、中小企業、裾野産業といった優先分野に対する融資を集中的に行う計画があります。ちなみに、輸出分野に対しては7%ないし8%の金利で融資を提供することを検討しています。同社のレ・ホアン・ソン(Le Hoang Son)社長は次のように語りました。
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「債務再編や利率の引き下げに関する国家銀行総裁の指示を受け、当銀行は各企業の既存の融資金利を15%に引き下げました。また、新規融資に関して、それぞれの対象によって、短期、中期、長期の融資を行います。また、国家銀行が規定した4つの優先グループに対しては、12%ないし13%の金利で融資を提供します。」 ソン社長はこのように語りました。
他方、農業農村開発銀行アグリバンクのドンナイ支社は7月15日に、既存の融資金利を15%にまで引き下げました。同社のグエン・フイ・チン(Nguyen Huy Trinh)社長は「現在、農業農村分野に従事する企業、中小企業、輸出入企業、及び裾野産業に携わる企業といった4つの優先グループに対して、13%の金利で融資を提供している」と明らかにしました。また、チン社長は今後、政府と国家銀行の指示に従って、金利を調整すると表明しました。
一方、エキシムベトナム輸出入株式銀行ドンナイ支社はこれまで、優先対象となった省内の企業や個人に対し、およそ4100万億ベトナムドン相当の年利7%という低金利融資を提供しました。同社のファム・クァン・ダット(Pham Quang Dat)社長は次のように述べています。(テープ)
「通知20号に従って、外国為替相場保険付きで、7%の金利で、ドン建ての融資を提供しています。今年12月31日時点で、外国為替相場の増加率が3%を越えた場合、増加部分を負担しますが、3%未満の場合、顧客が負担することになります。」 ダット社長はこのように述べました。
また、ベトナム投資開発株式銀行BIDVのドンナイ支社も既存の融資金利を15%に引き下げました。また、農業農村、輸出、中小企業、裾野産業、自然災害による被害の克服といった優先分野に対しては12%の上限金利を適用しています。年初以来、同銀行は5回にわたり、企業に対する融資金利を下方調整し、企業と困難を分かち合うことで、生産経営を促進する狙いがあります。BIDVのドンナイ支社のボ・バン・ティ(Vo Van Ty)社長は次のように語りました。(テープ)
「当社は具体的な計画を作成し、金利、費用、融資期間に関する優遇や中小企業と輸出企業、農業農村分野に従事する企業を対象とする援助政策などを盛り込みました。6ヶ月間で、これらの企業への融資は当銀行の総融資の20%を占めています。これは高額ではありませんが、困難な企業の軽減に役立ったと思います。」 ティ社長はこのように語りました。
こうした事情を踏まえ、国家銀行は適切な金融・通貨政策を打ち出し、企業の困難からの解決を支援するよう期待されています。