元旦を迎えるハノイ
ルナカレンダーの元旦の朝、ハノイのどの通りも人気なく、穏やかな空気に包まれています。冬の厳しい寒さはまだ終わっていません。バイクや車の騒音や埃も空中から消えさりました。この街は長い眠りに入ってしまったかのように静かにやさしく佇んでいます。ハノイの旧市街で生まれ育った市民の一人であるボホァンソンさんは次のように語りました
「ハノイ人は誰もが多忙な364日を追いかけています。新年の元旦が来ると共に、家族団らん、友人と会うということは映画の中のコマのように次から次へと回ってゆきます」」
ソンさんはこのように語りました。
また別のハノイ市民の一人であるレライさんにとって旧市街の古い家並みはおなじ馴染みの風景となっています。レライさんは次のように語っています。(テープ)
「元旦の朝、私は家を出ます。通りはとても静かです。見慣れたはずの街角なのに少し変わった感じがします。コートを纏ったお婆さんが、通りに渡る姿が私の心を動かしました。新年の元旦は穏やかな雰囲気に包まれています。いい気持ちですね」
元旦の早朝、ハノイの全ての街がまだ眠りに寝沈んでいる中を「塩はいらんかね」という塩売りの声が聞こえてきます。
「塩売りのお姉さん、 一キロいくら、5千ドンですよ。新年にあけまして、おめでとうございます。ご健康、ご多幸お祈り申し上げます」
元旦の塩の値段は普段と比べ7倍になりますがハノイ人の誰もが買います。ベトナムの人々は新年に入って、塩が買えると年を通して、商売が順調に行くと考えられています。20年ほど塩売りをしているクァクティテェンさんは次のように語りました。
「毎年、元旦に塩を売るのはとても素晴らしいです。
というのはこの仕事は全ての人々に幸運を与えられるからです。新年の塩売り 幾世代にもわたり、実施されてきました」
ハノイの街は新しい緑の衣装を纏っているように見えます。現代的なビルの後ろには古い家並みが残っています。その家々はいにしえのハノイの美しさを保存しています。その家に住むグェンバンザンさんは家族団らんの暖かい雰囲気を楽しんでいます。
「お爺さんとお婆さんのご健康をお祈り申し上げます。皆さんのご多幸をお祈りいたします。良い年でありますように」。。。。。
ザンさんの奥さんであるガイさんは植物性香料のお湯を沸かしています。元旦にザンさんの家族全員は
そのお湯で顔を洗います。ガイさんは次のように語りました
「元旦は家族全員で家に居ます。ご先祖様にお供えをし、皆で伝統的な料理を食べます。今年のテトは寒いですが家族団らんは楽しいです。皆にも一番先にお祝いの言葉を贈りたいと思います。」
ガイさんはこのように語りました。
元旦の午後、眩しい日差しが木の葉の上で遊んでいる中、ハノイの人々は家を出て、新年のお祝いの言葉を言うため、親戚や友人の家を回ります。この時点でお寺に足を運ぶ人もいます。」
元旦のこの時間になるとハノイの各通りには人で込み始めます。ハノイの人々は新春の新鮮な空気を楽しんでおり、彼らの心は国の明るい未来に向かっています。