公的投資再構築はベトナムの経済社会発展事業に新しい土台を作り出すものと見られています。国営企業や、商業銀行の再構築と共に、この3年間、公的投資の再構築は積極的に進められ、一定の成果を収めてきました。

こうした中、同事業は、現在ハノイで開催中の第13期国会第8回会議の主要議題となっています。議員らはこの3年間の成果を高く評価した上で、この事業の成功のために様々な方策を提案しています。

この3年間、経済再構築事業は、国のマクロ経済の安定化や、インフレ抑制、成長の維持、経済構造の転換に積極的に寄与しています。こうした中、公的投資の再構築は、国のインフラ整備プロジェクトなどに民間セクターから投資を誘致することに寄与しています。

また、国家予算の効果も一段と高まっています。公的投資再構築案に基づいて、これまで、政府は数多くの効果の上がらないプロジェクトを削除してきました。具体的には、2012年に1288件、2013年に220件、2014年に42件が取り消されました。特に、公的投資の管理に関する政策と法律も徐々に完備されています。特に、国会は公的投資法を採択しました。

中部クアンビン省選出のホアン・ダン・クアン議員は次のように語っています。

（テープ）

「2011～2013年期に、公的投資の管理に関するアプローチ方法が変わりました。これにより、公的投資の弱点は一歩一歩克服されています。特に、浪費、汚職などの問題の解決に寄与しています。これはまた、公的債務の削減にも役立っています」

一方、公的投資の再構築プロセスは多くの問題があるとの意見もあります。これに関し、ブイ・クアン・ビン計画投資大臣は次のように語っています。

（テープ）

「これまでの成果は、初期段階の成果に過ぎず、満足していません。実際から見れば、今後も、これをさらに促進していく必要があるといえます。その目的は、経済成長を促進する原動力を作り出すことです。成長モデルを変化させるときが来たと思います」

さらに、公的投資再構築に関する政策や、法律の完備をさらに促進する必要があるとの意見も相次ぎました。北部バクニン省選出のグエン・チョン・チュオン議員は次のような見解を示しています。

（テープ）

「政府は、公的投資法に関する施行細則政令を早期に発行する必要があります。同時に、国家予算法や、PPP＝官民協力方式による投資に関する規定などを制定する必要があります」

議員らは、「ベトナムの現状からみれば、公的投資を農業や、工業、ハイテクなど重点的分野に集中させる必要がある」とも指摘しています。また、各地方間の格差という要素にも配慮する必要があるとしています。先ほどのクアン議員は次のように提案しました。

（テープ）

「自然災害や、気候変動などによる被害を受け、困難な状況に置かれる各地方向けの投資を増額させるよう求めます。次の優先対象は農業と農民です。その他、教育・訓練や、医療、人材育成向けの投資を促進しなければなりません。これらは国の発展事業を左右するものだからです」

一方、民間セクターからの投資誘致も重要な措置として取り上げられています。北部ニンビン省選出のブイ・ビェト・フゥオン議員は「インフラ整備への民間セクターの投資を奨励する必要がある」との見解を示し、次のように語りました。

（テープ）

「経済や、歳入が困難に直面している現在、民間セクターからの投資の誘致を促進する必要があります。これを実現するために、公的投資を多様化させる必要があります」

議員らの具体的な意見などにより、公的投資再構築事業が成功し、国の発展事業の促進にさらに貢献していくよう期待されています。