北部の工業団地に多くの外国投資


この数年、世界経済の停滞による影響が続いているものの、北部各省に対するFDI=外国直接投資は急増しており、その中に工業団地の投資プロジェクトは多数を占めています。これは外国人投資家が北部各省での新たな投資や投資拡大のチャンスを見極めたことを示しています。

2012年に北部各省が誘致した外国直接投資額は全体のおよそ50%を占める60億ドルに上りました。外国投資誘致額の上位10地域にはハノイ市、港湾都市ハイフォン、バクニン、バクザン、クァンニン、フンイエンの北部6市・省が50億ドル以上を誘致しています。北部の各工業団地への投資は一時的に停滞したものの、復活の波に乗ってきました。こうした成果は政府が各省庁と地方に対し経済発展を社会インフラ整備と連携させ進めるよう指示したことや国家が工業団地に便宜を図るため、法的文書を充実させると同時にインフラ整備への投資を強化したことが大きいとみられます。計画投資省のブイ・クァン・ビン大臣は次のように語りました。(テープ)

「国家は投資に関し一定の補助を行いますが、工業団地の管理者と経営者は公共投資以外に様々な投資を効果的に調達し、投資誘致に突破口を開かなければなりません。」

ビン大臣はこのように語りました。

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VSIP工業団地

この間、各工業団地に対する投資プロジェクトは速やかに展開されてきました。港湾都市ハイ・フォンのVSIP工業団地のKyocera企業の建設プロジェクトはその一例です。1年あまりにわたって建設された暁にはメード・イン・ベトナムのKyoceraブランドの印刷機が生産されました。また、注目すべきことは北部の各工業団地に対する投資プロジェクトの殆どはクリーンテクノロジーやハイテク、そして環境に優しい技術を利用するものです。例えばニプロファーマ株式会社の薬品・医療設備生産プロジェクトやブリヂストン株式会社のタイヤ生産プロジェクトなどです。他方、北部の経済発展三角地帯に重要な地位を持っているクァンニン省はハイテクや環境に優しい技術利用プロジェクトの誘致に力を尽くしています。今年、同省は7件の額にして5億ドル相当の外国直接投資プロジェクトの誘致を目標にしていますが、その中には実施中の1億5千万ドル相当のハイ・ハ港湾拡張プロジェクトや3550万ドル相当のレアアース精製向上建設プロジェクトがあります。一方、ハロン市と国境の町モンカイを結ぶ高速道路、バク・ルアン橋2号、バン・ドン国際空港などの起工が準備されています。

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クァンニン省のドンマイ工業団地

こうした中、北部の各企業はFDIの誘致に際しインフラ整備や投資家の援助を取り組んでいます。北部ハイズオン省のナム・サック工業団地は、港湾都市ハイ・フォンのように海岸線には恵まれていませんが、国際基準を満たす工業団地の建設を進めた結果、投資誘致に強みを持つようになっています。これにより、同工業団地は2億3千万ドルを超える19件の外国投資プロジェクトを誘致し、完売となっています。ナム・サック工業団地のファム・バン・ホン社長は次のように語りました。(テープ)

「開発計画に際し、技術的なインフラ整備だけでなく、社会インフラ整備や労働者などにも配慮する必要があります。投資家が工業団地に投資する場合、道路や公共施設などを詳細に視察するからです。私たちは彼らに対し、投資プロジェクトの立案から行政手続きまで支援を行っています。また、活動を開始してからも投資家が安心して生産経営を順調に進められるように、コンサルティング部を設立し、発生する問題の解決にあたります。」

ホン社長はこのように語りました。

これまで工業団地への投資誘致は経済成長だけでなく、労働者の業務能力の向上にも寄与しているとみられます。北部の各工業団地が外国投資誘致に収めた成功は工業団地の持続的発展政策の正しさを立証し、地元の経済社会発展と世界経済へのベトナムの参入を促進させることでしょう。

 

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