医療ソーシャルワークの発展

2010年にベトナムの首相はソーシャルワークが職業になるという目標として、「2010年から2020年までの期間におけるソーシャルワーク発展プロジェクト」を批准しました。これに基き、保健省は「2011年から2020年までの期間における医療ソーシャルワーク発展プロジェクト」を作成しています。国内外の専門家は、今日の傾向における医療ソーシャルワークを初めとするソーシャルワークの発展は極めて重要であると述べました。

先進諸国の経験から見れば、ソーシャルワークは共同体や病院での健康ケア、特に精神障害者や麻薬中毒者・エイズ感染者、身寄りの無い女性、恵まれない児童などへの心理ケアにとって極めて重要な役割を果たしています。実際、この数年間、ベトナムにおける病院と共同体での医療ソーシャルワークモデルや社会福祉組織などが形成されてきました。しかし、医療部門の社会的活動は自発的で専門性が不足しているため大きな効果を達成できしませんでした。中部ダナン(DaNang)精神病院のラム・トゥ・チュン(LamTuTrung)院長は次のように語っています。(テープ) Trung

「我が病院では精神障害者を支援する様々な形式があります。例えば、共同体におけるうつ病患者を支援すること。または、ソーシャルワーカーと連携しています。しかし、これらの活動は専門的なものではありません。ですから、ソーシャルワークが形成されることは、それらの活動がより良くなることでしょう」

チュン院長はこのように語りました。

「2011年から2020年までの期間における医療ソーシャルワーク発展プロジェクト」に基き、医療部門に対する社会的活動の重要な役割に対する各レベルの幹部と各省庁の認識の向上、医療幹部に対し社会的見識と技能を備えること、病院での社会ネットワークの形成などが集中的に行われます。2011年における医療ソーシャルワークが展開され、一定の成果を収めてきました。同プロジェクトの指導委員会は、700人あまりの医療幹部に対し高齢者や精神障害者、恵まれない児童、エイズ感染者、麻薬中毒者へのケアの訓練を行いました。ベトナムに駐在する国連児童基金の児童保護プログラム担当者レ・ティ・ホン・ロアン(LeThiHongLoan)さんは次のように語っています。(テープ)LOAN

「この時期における医療ソーシャルワークは大変差し迫っていて需要です。現在、政府、保健省、及び各大学は医療ソーシャルワークの訓練を公約しています。そうすれば、ソーシャルワークが専門的に発展することでしょう」

ロアンさんはこのように語りました。

現在ベトナム全国には1100あまりの病院があります。2020年までに、8割の中央病院、6割の省レベル病院が社会福祉事業を展開するという目標を達成する為には、ソーシャルワーク専門職に従事する数千人の係員が必要とされます。ベトナム医学協会会長のファム・マィン・フン(PhamManhHung)教授は次のように語っています。(テープ)HUNG

「医療ソーシャルワークが専門職になると、患者は最良のサービスを受けられます。また、患者に奉仕するサービスも日増しによくなります」

フン教授はこのように語りました。

ベトナムではソーシャルワークは新しい職業ですが、社会的生活にとって極めて重要で必要な役割を果たしています。保健省の決意と各病院や診療所の応援により、「2011年から2020年までの期間における医療ソーシャルワーク発展プロジェクト」が目標を達成できることでしょう。

ご感想

他の情報