新たな発展段階へ始動


ベトナムのGDP=国内総生産の伸び率は6.5%に達し、複数の自由貿易協定を締結、または交渉を進め、ASEAN経済共同体に加盟したことにより、新たな発展段階が切り開かれました。2016年に入り、ベトナム経済は多くの発展のチャンスを迎える傍ら、新たな試練にも直面すると予測されています。


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2015年は、ベトナム・韓国自由貿易協定が発効し、ベトナム・EU自由貿易協定が正式に締結されたほか、TPP=環太平洋経済連携協定の交渉が大筋合意を達成しました。また、12月31日、AEC=ASEAN経済共同体が成立し、ベトナムを含む東南アジア諸国の全面的な参入に節目を記すと同時に競争力が高い経済共同体の形成、世界経済への完全な参入が図られるとみられます。

自由貿易協定やTPPの締結、AECへの加盟はベトナムの成長に原動力をかけるとともに数百万人に雇用を創出し、国民の収入の向上、貧困解消に寄与するとしています。さらに輸出や外国投資の誘致の促進、経済再構築、競争力の向上、経済回復にもチャンスをもたらすでしょう。

経済専門家のレ・ダン・ゾアン氏は次のように語りました。

(テープ) O Doanh

「2016年、ベトナムは経済再構築を継続し、国内市場での激しい競争にさらされます。ベトナム人は競争を受け入れた際、前進を遂げるのです。2016年に体制の改革が進められ、競争力が向上し、ベトナム製品が各国の製品と競争できるよう期待しています。」

FTA=自由貿易協定やTPP、AECへの加盟により、地域と世界経済へのベトナム経済、とりわけ国内企業の参入が促進されるようになります。政府の政策に加え、企業の主体的な役割は経済の競争力の向上に寄与するでしょう。

中央経済管理研究院の元副院長ボ・チ・タイン博士は次のように語りました。

(テープ) O Thanh

「改革が順調に進めれば、ベトナムは外国人投資家にとって最も魅力的な目的地となると思います。競争は余儀なくされますが、グローバルネットワークへの加盟はベトナム企業に屈指のチャンスをもたらします。困難と試練が山積していますが、臨機応変に対応し、また、優れた思想を生かせば迅速な発展を遂げられることでしょう。」

2015年、ベトナムのGDPは6.5%に達し、過去5年間で最高を記録し、6・2%という目標値を上回りました。今後5年、6.5%ないし7%の成長率を維持するため、ベトナムは経済政策の明確化、情報の公開、経営環境の改善、経済改革を進めてきます。

中央経済管理研究院のグエン・ディン・クン院長は次のように語りました。

(テープ) O Cung

「2016年、ベトナム経済は遅いスピードで着実に回復していくと思います。また、マクロ経済が安定し、各種の輸入原材料の価格が低いです。世界銀行は2016年に、ベトナム経済は10ランクを上昇すると予測しています。」

ベトナムは世界経済への参入によるチャンスと試練をよく把握した上で経済改革、経営環境の改善、競争力の向上に力を入れるとともに周到な準備を行なわなければなりません。そうして、はじめて着実な発展を遂げるのです。

 

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