(VOVWORLD) - 2012年、ベトナム政府は、2210億ドン(約11億円)相当の「新農村づくりに奉仕する科学技術プログラム」を承認しました。この5年間、このプログラムは効果をあげ、ベトナムの農業農村開発事業に積極的に貢献しています。
このプログラムを通じて、多くのソリューションや、モデル、研究テーマが出され、農村部のインフラ整備や、文化生活作り、生産活動、気候変動対応、新農村に関する目標の実施などに効果的に応用されてきました。
クリーン野菜栽培モデル |
統計によりますと、このプログラムは40省の100の村のおよそ5000戸の農家に直接的な利益をもたらすほか、多くの地方や、共同生産組合の生産構造転換と生産性の向上に役立っているということです。農業農村開発省所属の植物種子株式会社のチャン・キム・リェン社長は次のように明らかにしています。
(テープ)
「このプログラムにしたがって、わが社は安全な製品生産と生産性の向上、労働構造の転換などを目指して、機械化と持続可能な耕作ソリューションの導入を進めてきました。また、製品の消費市場の拡大や、商標づくりにも力を入れています。」
こうした中、農業農村開発省は、「新農村づくりに奉仕する科学技術プログラム」を促進していく方針を打ち出しています。同省のグエン・スアン・クオン大臣は次のように述べています。
(テープ)
「ベトナム農業部門の輸出額は400億ドルに達する見通しですが、今後、世界市場に輸出されるベトナム産農産物はどうなるか。また、2020年後の新農村づくり運動の目標は何か?これらの問題はこのプログラムに関連するものです。そのため、さらに進めていく必要があります。」
一方、新農村づくり運動国家指導委員会委員長を務めるブオン・ディン・フエ副首相は各研究院に対し、このプログラムにしたがって、生産性の高い生産モデル開発や、文化保存・発展、農村部の工業化・近代化、農村部での安全保障などの研究を促進していくよう要請しています。フエ副首相は次のように語りました。
(テープ)
「新農村づくり運動は始まりはあっても、終わりがありません。新農村づくりの後、模範的な農村づくりを行いますが、模範的な農村に関する指標、目標などを定める必要があります。そのため、研究活動を深める必要があります。」
他方、エコノミストらは、「今後、農業農村開発事業に関する研究活動は、理論や、ソリューション・モデル作りにも集中する必要がある」としています。これに関し、党中央経済委員会のカオ・ドゥク・ファト委員長は次のように語りました。
(テープ)
「農村部での文化生活づくりを重視する必要があります。また、政策や、技術モデルを研究するテーマのほか、農村部での社会問題を研究することも重要です。というのは、新農村づくり運動は、農村部での物心両面の生活水準の向上を目指すからです。」
「新農村づくりに奉仕する科学技術プログラム」がこれまでもたらしてきた利益は経済的価値であるだけでなく、農家の知識向上や、思考刷新などにも役立っています。これらを踏まえ、このプログラムは多くの分野に拡大される予定です。
したがって、関連各省庁、地方、機関は同時に複数の措置をとり、農業農村開発分野への科学技術の導入を促進し、その効果向上を図っていく方針です。そして、各省庁、地方、機関、農家の努力により、「新農村づくりに奉仕する科学技術プログラム」がさらに多大な効果をあげていくことが期待されています。