この数年、経済停滞が続いている背景の中で、殆どの輸出品の輸出額は減少、ないし やや増加を見せています。ただ、木材と木工製品生産部門は市場の需要を見極めた上で、生産構造の移行を進めてきたことにより、その輸出量と輸出額はいずれも増加し、今年度は46億ドルに達すると見込まれています。
今年の1月から9月、ベトナムの木材と木工製品の輸出額はおよそ34億ドルに達しました。また、この2ヶ月の輸出額は月平均4億ドルを超えています。今年初めから、世界経済の停滞で、ベトナムの木工製品輸出は深刻な影響を受けており、輸出市場が縮小され、多くの企業は困難な状況に陥っています。ラムベト木材輸出企業もその一つです。2011年、同企業のEU=欧州連合諸国向けの木工製品輸出額は700万ドルにでしたが、今年は200万ドルに過ぎないと見込まれています。こうした背景の中で、木工製品輸出企業は新しい市場開拓や輸出品の調整など、あらゆる手を尽くしています。ラムベト社はEU市場の需要は室外装飾品から室内装飾に転換したことを受け、製品構造を調整しました。同社のグエンリエム(Nguyen Liem)社長は次のように語っています。(テープ)
「当社をはじめ、いくつかの企業はアメリカや欧州諸国向けの輸出品の構造を転換しました。以前、木工製品の輸出割合は室外装飾品が80%、室内装飾品が20%でしたが、現在は、50%ずっつとなっています。転換のコストがかかり、また、室内装飾品の美術性と技術性に対する顧客の要求が高いことから、経験がなければ、転換は極めて困難だと思います。」
リエム社長はこのように語りました。
欧州市場への輸出が困難な状況にあるため、多くの企業はアメリカや日本にシフトしてきました。サオ・ナム会社のド・キム・ロアン(Do Kim Loan)社長は次のように話しました。(テープ)
「アメリカと日本の市場は有望だと思います。私たちは日本の幾人かの建設者と連携しました。彼らは瓦や煉瓦を購入しますが、木工製品も輸入しています。また、今年、アメリカ向けの輸出の伸び率は12%、2013年にはおよそ25%と見積もっています。ベトナムはアメリカ向けの木工製品輸出国の中で、中国に次いで、2位に立っています。」
ロアン社長はこのように話しました。
ベトナムは世界の木工製品輸出国の中で、6位にあり、輸出市場は20の国と地域にわたって、その中でも、アメリカや、日本、中国向けの輸出は激増しています。しかし、競争が激しくなり、輸入国の要求が厳しくなっている現在、輸出企業は刷新を行わなければならないとしています。農業農村開発省のハー・コン・トゥアン(Ha Cong Tuan)副大臣は次のように語りました。(テープ)
「第1は造林した森林の質的向上と木材加工産業の技術更新を行う必要があること。第2は市場開拓に集中すること。第3は市場の確保に際し、企業を援助することです。私たちはクリーン原料の開発に関する政策を策定しています。農業農村開発省は木工製品生産管理に関する法的文書を公布しました。」
トゥアン副大臣はこのように語りました。
世界経済の停滞にもかかわらず、ベトナムの企業は生産構造の転換や市場の動きへの適応、持続的な発展に向けてのチャンスの活用に力を入れることで、成長を維持し、46億ドルという今年の輸出目標を達成することでしょう。