農業再構築に効果が出るモデルの一つである大規模な田んぼ作り

現在ベトナム産の農業製品は、180の国と地域に輸出されています。しかし、この間、気候変動の原因である台風や干ばつ、洪水、異常気象、塩害などが相次いで発生したことは、数十万ヘクタールの農作物に損害を与え、食料安全保障を脅かしています。そこで、気候変動に対応する為の農業の再構築はベトナムの差し迫った任務となっています。

気候変動は毎年変化しつつあり、ベトナム国内各地、特に南部メコンデルタ地域における農業生産に大きな被害を与えています。南部アンザン省は農業生産、特に米の生産が発展している地方ですが、この数年間、稲から他の作物へ栽培を変えざるを得ませんでした。アンザン省農業農村開発局のチャン・アン・トウ局長は次のように明らかにしました。

(テープ)

「現在、私たちは、稲作から果樹、作物の栽培や水産物の養殖へシフトするため、ハイテクアグリカルチャー応用地区を成立しました。コメから野菜への作付け転換は、消費市場があること、経済的価値が高いこと、農民のコンセンサスを得ること、そして、現地の状況に適合することという4つの条件を満たさなければなりません。」

その一方で、ベトナムの農業部門は「高付加価値化と持続可能な開発に従って、農業部門の再構築」を実現しています。これは、農業部門の気候変動対応と競争力向上に役立つと期待されています。

クオン大臣

農業農村開発省のグェン・スアン・クオン大臣は次のように語っています。

(テープ)

「今後、ベトナムの農業部門は、農業生産過程に科学技術の導入を集中的に行う必要があります。その為、科学研究者は重要な役割を果たします。そこで、農業農村開発省は、農業再構築に関する実用性の高いアイディアや、研究結果などを連続的に受け入れる為に、連携・協調メカニズムを構築します。」

現在、ベトナムは、ハイテクアグリカルチャー分野に携わる企業に優遇政策をとっています。また、各地方は、ハイテクアグリカルチャー生産地区を形成し、人材育成を重視しています。これは、ベトナム農業の発展と気候変動対応に寄与する重要な方策であるとされています。