先ごろ、グエン・タン・ズン首相は2013年から2020年期の経済再構築を競争力と質、及び効果向上に向けての成長モデルと連携させる総合計画を承認しました。これによりますと、公共投資、信用機関、国営総合会社の再構築が集中的に行われるとしています。
先ごろ、国会と政府は「今年、経済不況が続き、不良債務、在庫、不動産市場凍結などの問題が浮上している。しかし、経済、また、企業の再構築を実施し、世界経済への参入が進む中でのベトナム企業の競争力の向上を図るチャンスがある」との見解を示しました。
こうした背景の中で、2013年から2020年期の経済再構築を競争力と質、及び効果向上に向けての成長モデルと連携させる総合計画は順調で安定したマクロ経済環境の維持、慎重な通貨政策の実施、インフレ抑制、適切な成長の確保を狙っています。
この計画は公共投資の再構築、銀行・金融システムの再構築、及び企業の再構築といった3つの重要な目標を掲げています。公共投資の再構築を目指し、政府は投資開発にあらゆる財源を活用し、GDP=国内総生産の30%ないし35%にあたる社会資本を確保します。
これを実現させるため、政府は各省庁の協力を得て、重点的工事に集中的な投資を行う計画があります。経済専門家のグエン・ミン・フオン博士は次のように語りました。
(テープ)
「今年、新しいプロジェクトの実施を制限すると同時に重点的工事や年内に完成する可能性のプロジェクトに集中させます。これは実施されつつあるプロジェクトへの投資を強化することが狙いです。」
フオン博士はこのように語りました。
公共投資の質と効果向上を目指し、公共投資の管理や方向に関するシステムを点検・充実させるとしています。また、インフラ整備分野への投資プロジェクトの入札が行われるほか、監視メカニズムを強化させる必要があるとしています。
他方、銀行・金融システムの再構築に関して、2013年から2015年までに、信用機関を対象に、金融機能の健全化や不良債務の解決、主要な経営活動の発展、安定的かつ持続的発展の確保などが緊急措置として進められるとしています。
そして、企業の再構築は国営企業や総合会社を対象に、国防、重要な産業、ハイテクに携わる国営企業の分類、再編、また、株式化、株式所有様式の多様化などが行われる方針です。経済専門家のグエン・タム・ズオン博士は次のように話しました。
(テープ)
「今年中、不良債務、在庫問題を集中的に処理し、市場に信頼感を与える必要があります。また、これらの差し迫った問題の解決とともに、長期的な発展措置を取らなければなりません。」
ズオン博士はこのように話しました。
政府は今年、経済再構築を目指す措置を具体化し、実施に踏み切ったことは市場の健全化に寄与するとともに、企業に信頼感を与え、成長モデルの移行に向けての一歩となっています。また、経済再構築計画は現在の状況に見合うもので、長期的なマクロ経済の安定化と持続的な経済発展に原動力をかけると見られます。