銅を鋳造する村ダイバイはハノイの中心からおよそ30キロ離れた北部バクニン省にあり、数百年の歴史を持っています。ダイバイ村の人々が作る銅製のものは国内で広く知られてきました。
しかし最近、世界経済の衰退の影響をうけたダイバイ村の銅細工産業は困難な時期でもありました。そうした状態を前に、伝統職業を守る為、村の高齢者及び幾人かの若い者は職業を復活させる措置を出し実施に向けて取り組んでいます。
ダイバイ村の銅鋳造産業はかなり昔から形成されましたが、19世紀の初期に 発達してきました。その頃、ダイバイ村の銅で作られたものは主に鍋やお盆などのような家具、像、花瓶、絵画、対句などでした。これらの生産は、全国の各地方の消費者に愛用されてきました。しかし、2009年から2010年にかけて、世界経済の影響をうけて複雑な変化や原材料の価格高騰などの原因により、銅を鋳造する幾つかの施設が営業を一時停止されました。
この伝統職業を復活させるため、村の職人たちは各種の像の鋳造を行う為の技術を学びました。ハイダン鋳造工房のディン・バン・トイ氏は、次のように語っています。
「テープ」
「現在、両親や祖先の像を鋳造する傾向があります。又、各時代の有名な人物の像あるいは飾り物として銅像を鋳造する人も沢山います」
ディン・バン・トイさんはこのように語りました。
ダイバイ村の職人たちによりますと、現在、消費者たちは、仏像や民族の英雄の像、亡くなった人の像などの鋳造を集中的に注文しています。父と母の肖像の鋳造を注文したグェン・バン・チュンさんは次のように語っています。
(テープ)
「肖像は、人の姿と形をあらわしますので、それぞれの家庭で飾り物として飾られています。ですから、私は、私の父と母の肖像を鋳造したいです。」
チュンさんの話でした。
身長70センチぐらいの肖像を鋳造すると、25日間から30日間までかかります。値段もそれぞれの肖像の大きさに属します。市場の需要に応えるため、現在、ダイバイ村は、伝統職業を発展させるため様々な措置をとってきました。これについて、文化遺産会社のディン・スァン・チェン副社長は、次のように語りました
「テープ」
「肖像及び仏像を鋳造する産業は今なお発達しています。しかし、消費者の需要は益々高まっていますので、今後、肖像を鋳造する産業はより発展して行くと思います」
チェン副社長はこのように語りました。
ダイバイ村の職人たちが作った製品は、ベトナムの文化価値を持つだけでなく、若い世代への民族の伝統教育、及び、伝統職業の復活に寄与することでしょう。