リスナーの皆さんご存知のように、ベトナムは毎年旧暦3月10日を現在のベトナムを建国した祖フン王を偲ぶ命日としています。フート省の省都ベットチ(Viet Tri)市で行われるこの命日は心霊的なもので、国家規模の祭りとなっています。そのため、ベトナムは「フート省でのフン王を偲ぶ信仰」をユネスコにより世界無形文化遺産に登録申請のため、書類を作成中です。
フン王にかんしては様々な伝説があり、現物や考古学遺跡などがこれまで沢山残されているそうです。これはフン王時代の発展を表す証拠となっています。これについてフート省・フン・ブォン博物館のグェン・アン・トァン(Nguyen Anh Tuan)館長は次のように語っています。
「テープ」
「フン王を偲ぶ命日はフン王時代から残された豊かな考古学遺跡及び地元の美しい民間文化と密接に結び付いています。また、フン王の建国時期に関する伝説は百件もあります。そして、フン王やその皇后、女王に関する遺跡も残っています。特に、フン王が住民たちに耕作方法を教えたとされる遺跡などもあります」
トァン館長はこのように語りました。
現在、ベトナム全国各地で、フン王を偲ぶ神社はおよし1400箇所あります。それと同時に、毎年、百件の祭り行われ、フン王の恩に報いる目的とされています。特に、命日が近づきますと、全国の人々はフート省にあるフン王を偲ぶ神社に集まり、線香をあげ、平穏や多幸をお祈りします。こてはベトナム民族の「同国の人々は愛し合おう」という美しい伝統文化を示すものです。フン王時代から始まった伝統歌唱ハットソァンは昨年ユネスコにより無形文化遺産として認定されました。ハットソァンは共同体的文化活動で、住民たちの精神的生活を示すものです。これについてフート省の民間文化研究家グェン・フュー・ニャン(Nguyen Huu Nhan)さんは次のように語りました。
「テープ」
「フート省の民間文化はフン王時代の美しい文化を詳しく反映したものです。それは水田文化であり、村の祭りあるいは信仰から始まったものです。ですから、この間、フート省はハットソァンのような伝統芸術や伝統祭りを復活することに全力をあげて取り組んでいます」
ニャンさんの話しでした。
フン王を偲ぶ信仰はベトナム民族の誇りであるとともに、ベトナム人の団結精神、愛国心を示すものです。ベトナム民族とともに、末永く存在してゆくことでしょう。