2011年のベトナムの輸出総額は約960億ドルに達し、通年の目標値を 160億ドル、前年の総額を240億ドル上回っています。これは過去最高記録となり、輸出をベトナム経済のスポットライトにする狙いです。
2011年、繊維製品、原油、コーヒー、ゴム、コメなど主力品目の輸出額はそろって大幅増加しました。トップに立っているのは繊維製品です。この部門はあらゆる困難を乗り越え、160億ドル相当の製品を輸出しました。繊維製品グループのレー・ティエン・チュオン副社長は「輸出量は52%増加した」と明らかにし、次のように明らかにしています
(テープTRUONG)
「私たちは小規模な市場に集中し、サービスの質的向上と商品の多様化に力を入れてきました。現段階では輸出市場を拡大させることではなく、既存の市場を発展させる必要があると思います。最も効果的な方法は生産能力向上、コストの削減、製品の付加価値作りです」
チュオン副社長はこのように語りました
また、コーヒーも優位に立っています。ベトナムコーヒー・カカオ協会によりますと、2011年のコーヒー輸出量の増加率は2%しかないものの、世界市場の価格高騰により、その輸出額は27億ドルに達し、過去最高となっています。同協会のグエン・ビェト・ビン理事長は次のように語りました
(テープVINH)
「コーヒー部門は輸出用製品の付加価値作りを促進させ、中でもコーヒーの加工を加速させます。というのは、多くの市場がインスタントコーヒーに関心を寄せているからです。現在、インスタントコーヒーを生産する工場は4カ所しかなく、その年間生産総量は10万トンにとどまっています。現在、私たちはベラルーシなどの外国でインスタントコーヒー生産工場の建設を促進しています」
ビン理事長はこのように語りました。
一方、エコノミストらは「問題点もまだたくさん残っている」とも指摘しています。最も大きなのは原油や石炭など素材として輸出される品目とその輸出量がまだ多くあることや、生産部門の原材料供給源の外国への依存度がまだ高いことなどだとしてます。
商工省欧州市場局のダン・クアン・ハイ局長は「これらの問題を解決できなければ、輸出活動と主要な輸出品の付加価値作りの障壁となる」との見方を示し、次のように語りました
(テープHAI)
「多くの品目が直接輸出できず、外国の代理店または商社を通じて輸出しなければならないことはその原因の1つです。このため、ベトナムブランドを守ることができません。ある国はベトナム製品を素材として輸入して加工した後、自国のブランド名で販売しています。これは長期的にみると、被害となります」
ハイ局長はこのように語りました
問題はまだ山積していますが、輸出額が前年比で33%増の960億ドルに達し、輸入超過率が10%に低下したことは印象的なことだといえます。これに関し、グエン・タィン・ビェン商工次官は次のように語りました
(テープBIEN)
「輸出の増加により私たちは経済発展の原動力を作り、マクロ経済の安定化や外貨準備高の向上、ベトナムドンの為替相場の安定維持などに寄与しています。これを基礎に、2012年は輸出額の増加率が13%に達するという目標を達成できると信じています。これにより、ベトナムの年間輸出額が初めて1000億ドルを突破することになります」
ビェン次官はこのように語りました