2018年における紡績縫製分門の試練と展望

(VOVWORLD) - 年初から、紡績縫製部門は迅速な発展を遂げており、今年通年の輸出額を310億ドルにする目標を達成できる見通しです。そして、世界と輸出先の不利な変動にもかかわらず、来年にも同部門は引き続き着実に発展していくとの楽観的な予測が出されています。

2016年と2017年の初めに、外国相手の注文量の低下により、紡績縫製部門は多くの困難に直面してきました。こうした中、各企業は、生産能力の改善や、製品の質的向上、市場拡大、相手探しなどに力を入れるなどして、問題解決のために取り組みました。

2018年における紡績縫製分門の試練と展望 - ảnh 1 今年の紡績縫製部門の輸出総額が310億ドルに達する見通し。

その結果、第3四半期末まではその輸出額がおよそ230億ドルに達しました。また、第4四半期にはその額が80億ドルを超える見通しだと予測されています。これにより、今年の輸出総額は310億ドルを突破し、昨年と比べ10%増加する可能性があります。

特に、これは、今後の紡績縫製部門の発展に重要な前提を作り出すものと評されています。エコノミストらによりますと、2018年における紡績縫製部門の成長率は二桁の程度に維持される可能性があるとしています。

しかし、困難がたくさんあることも指摘されています。フンイェン繊維製品会社のグエン・スアン・ズオン会長は、「大手企業の注文量が増えるが、その価格が低下する」と予測し、次のように語りました。

(テープ)

「2018年に、輸出量は増加する可能性がありますが、輸出額は低下する恐れがあります。輸出先の価格変動はその原因です。これは企業にとって、大きな問題となります。輸出価格が低下しますが、人件費や、原材料などインプットコストが増えるからです。企業は存続のために、生産性の向上は唯一の方法といえます。我が社も例外ではありません。現在は、技術・設備の改善や、管理方法の刷新などをして、コストダウンを図っています。」

一方、エコノミストのファム・タト・タン氏は、「世界と輸出先の変動や、保護主義もベトナムの繊維製品の輸出にマイナス影響を与える」と指摘し、次のように明らかにしました。

(テープ)

「大市場において、市場閉鎖、市場開放の制限という方向があります。これはベトナム企業に打撃を与えます。2つ目は、パキスタンや、中国の激しい競争です。ベトナムは脱出するために競争力を高めなければなりません。3つ目は、生産技術に関する問題です。ベトナム企業は近代的技術の導入を促進していく必要があります。」

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エコノミストらは、タン氏の見解に賛同し、「IT=情報技術をはじめ科学技術の迅速な発展により、繊維製品市場での競争がさらに激しくなる」と指摘しています。ベトナム紡績縫製部門のブー・ドゥク・ザン会長は次のような見方を示しています。

(テープ)

「第4次産業革命に入っている現在、生産を技術刷新や、トレードマークの知名度の向上などと同時に進める必要があります。世界市場に輸出されるベトナムトレードマークの製品を管理しなければなりません。我々は、政府に対し、偽造品対策を強化するよう提案しています。また、我が協会は、輸出市場拡大や、貿易振興、政策などの面で、企業を支援する様々な措置をとっています。」

多くの試練に直面するにもかかわらず、2018年、ベトナム紡績縫製部門は引き続き着実に発展していくと予測されています。しかし、その発展を確保するために、政府と関連各機関の支援のほか、企業は、財源、技術、市場、投資などの面で、全力を上げて取り組んでいく必要があると指摘されています。

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