(写真:xaluan.com)
2017年、ベトナムは国内外がもたらす多くの困難と試練に直面すると予測されますが、経済成長の加速に有利な条件が整っています。
2017年、ベトナム経済が受ける有利な条件とはベトナムが締結したFTA=自由貿易協定、投資経営環境の改善、体制改革に関する公約の履行によるものです。それは、輸出、不動産、証券市場も安定成長を遂げることが予測されています。
FTAがもたらす有利な条件とは
経済専門家のファム・チ・ラン(Pham Chi Lan) 氏は「ベトナムは現在、国際社会への参入を進めている」と強調した上でベトナムはEU=欧州連合とFTAを締結したことに関して、次のように語りました。
(テープ)
「EUは内部問題で多くの試練に直面していますが、この前に、ベトナムはEUのそれぞれの国々と戦略的パートナー関係、又は、全面的戦略的パートナー関係を結んでおり、これらの国々との長期的な関係作りの基礎を作り出しました。そのほか、ベトナムは韓国など多くの国とFTAを締結したことはベトナム経済の発展に重要な意義があります」
このように語ったラン経済専門家は「他の有利な条件はドイモイ刷新事業がもたらすチャンスである。一方、ベトナムは経済発展に多くの教訓を引き出した」と明らかにし、次のように語りました。
(テープ)
「国際社会への参入を進めているベトナムは「自国の経済を発展させるため、何よりもまず、自らの力に依拠しなければならない」ということを十分に認識しています」
経済専門家らは「国際社会への参入が重要であるもののその参入により、国内の力が強化される。国際社会でベトナムの地位が向上されれば、その参入は価値がある」としています。
FTAとドイモイ事業がもたらす有利な条件のかたわら、農業からの収入が高まることから、輸出市場と社会の消費需要が改善されます。ベトナム不動産市場も安定した伸び率を遂げています。ベトナムは東南アジア地域において最も魅力的な投資先と見なされています。証券市場をみても、ベトナムの株式価格は東南アジア諸国と比べて高い水準にあります。
ドラゴンキャピタルグループのドミニク・スクリブン経営執行役会長は「ベトナム証券市場の成長チャンスは豊富である。2017年の利潤の伸び率は19%に達する見通しである」と明らかにしました。
政策、体制の改革への決意からの有利な条件
2017年の経済成長率が政策、体制の改革、投資環境を改善することにより、より高い伸び率を遂げ、民間企業の発展に重要な原動力を作り出すでしょう。公的投資、国家予算、及び、公的債務の再構築、汚職撲滅、浪費の防止を精力的に行なうことは経営環境に有利な条件を作り出します。経済専門家は通貨市場と資本市場、株式市場と債券市場、国債と企業が発行する債券である社債とのバランスが取れるようになると予測しています。経済専門家レ・ダン・ズアン( Le Dang Doanh) 氏は次のように語っています。
(テープ)
「 WB=世界銀行がこのほど発表した2017年版のビジネス環境ランキングによりますと、ベトナムは調査対象国の190の国・地域の中に82位となり、前年から9ランク上昇しました。ベトナムは輸出手続きに関する問題の解決に改善が見られたと評されています。グェンスアンフック首相はベトナム経済の競争力を高めることを幾度も公約しました。フック首相は企業を支援したり、協力したりして、汚職事件を撲滅し、行政手続きを簡素化させ、建設的な政府作りを公約しました」
2017年、ベトナム経済は多くの試練に直面すると予測されますが、反面、多くの有利な条件にも恵まれます。これにより、ベトナム経済が引き続き発展し、社会が安定し、設定された目標の実現に向けて邁進することでしょう。