ASOSAI14とベトナム国家会計検査機関の地位向上
(VOVWORLD) - 1994年7月11日に設立されたベトナム国家会計検査機関は迅速に発展し、国家財政発展事業に多大な貢献をしてきました。同機関は1997年1月、ASOSAI=最高会計検査機関アジア地域機構に加盟しましたが、今年9月、ASOSAI14=第14回ASOSAI総会を主催します。これは、ベトナム国家会計検査機関の国際社会への参入と国際協力事業の重要な節目と見られています。
ベトナム国家会計検査機関の2020年までの発展戦略において、ASOSAI14の主催は重要な任務として定められました。これは、ASOSAIの最大規模のイベントで、ベトナムで初めて開催されます。このイベントは、ベトナム国家会計検査機関の発展を示し、国際社会におけるこの機関の地位と役割を立証する政治的・外交的活動とも見られています。
フォク長官(写真:sav.gov.vn) |
ベトナム国家会計検査機関のホ・ドゥク・フォク長官は、「ASOSAI14 の主催は、国家会計検査機関の幹部、職員、検査官の能力向上、国際関係の強化、世界の人々へのベトナム紹介などに役立つ」との見方を示し、次のように語りました。
(テープ)
「ASOSAI13で示された国際組織や、ASOSAIとASOSAI加盟諸国の信頼と好評を受けて、ベトナムはASOSAI14の主催国として選ばれました。これは、国家会計検査機関を含めベトナムの栄誉で、国際社会のベトナムへの信頼を示すものです。国家会計検査機関の幹部、職員の努力や、関連各機関の支援などにより、ASOSAI14が成功し、参加者に深い印象を残すと確信しています。」
9月19日から22日まで開催されるASOSA14は、開幕式や、第1回全体会議、第7回専門会議、第2回全体会議、閉幕式などの活動を含めます。また、その議事日程には、ASOSAI憲章40周年記念式典や、2016~2021年期におけるASOSAI戦略実施を目指す年次行動計画の調印式、2018~2021年期の能力向上計画の調印式、執行委員会選挙、ハノイ宣言の発表式などの活動もあります。
特に、第7回専門会議は最も重要な活動と見られています。この会議のテーマは、「持続可能な発展のための環境分野での会計検査」ですが、これは今総会のテーマでもあり、国連の持続可能な開発目標の実現とグローバルな環境問題解決に対するベトナムを含めASOSAIの努力と貢献を示します。
このテーマをめぐり、参加者らは、関連問題・試練とその解決策を討議し、経験交換をする予定です。総会の結果は、会計検査官育成用の資料とカリキュラムの完備、会計検査活動の標準化などに貢献するとされています。先ほどのフォク長官は次のように語りました。
(テープ)
「会計検査活動の対象に関し、財政、金融、歳出、企業、銀行、建設などは主な分野です。でも、環境分野での検査は新しいものであり、他の国々と比べ、ベトナムが後発する国です。そのため、今総会は、ベトナム会計検査機関が経験を学び、意見を交換するチャンスとなります。」
今総会では、ベトナムはハノイ宣言の作成を提案しますが、この宣言はASOAI発展事業へ向けての加盟諸国の活動方針を定めます。この宣言は、2018~2021年期のASOSAI議長を努めるベトナム会計検査機関の長期的なビジョンを示しながら、ASOSAI加盟諸国に利益をもたらすと期待されています。