(VOVWORLD) - ベトナムの領海を証明する歴史的証拠を保存する場所として知られているクアンガイ省のリーソン島は、魅力的な観光先でもあります。そこで、観光客は手付かずの美しい自然風景を眺めることができます。特に、地質面に関し、そこでは多くの死火山の火口があります。VOV5の記者ミ・チャの写真記事で、これをご紹介します。
自然風景が美しいリーソン島は恋の天国とも呼ばれている。
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900~1100万年前の火山火口10ヶ所があるリーソン島
このおよそ1000万年に大陸と海洋のインタラクションが強い地位にあるリーソン島は生態系が豊富で、遺産も沢山あります。
先ごろ、科学者らは地質研究結果を発表し、その中で、リーソン島では3つの海底火山を含む10ヶ所の死火山の火口があるとしています。
リーソン島の全景 |
ベトナム科学技術アカデミー所属の地質院のブ・カオ・ミン準教授・博士によりますと、リーソン島では、10種類もの地質的遺産があります。これらは豊な観光資源となります。そこで、特別な死火山の火口や、洞窟、岩石、美しいビーチなどを眺めることができます。リーソン島は理想的な休養観光地としています。
トイロイ(Thoi Loi)死火山の火口 |
各火口の性質も異なっています。その中で、大規模なのはトイロイ(Thoi Loi)や、ゲンソイ(Ghenh Soi)、ジェンティエン(Gieng Tien)、ホンドゥン(Hon Dun)の火山であり、小規模なのはホンタイ(Hon Tai)とホンブン(Hon Vung)の火山となっています。
これらの火山の火口は観光客の人気を集めています。天然資源の珍しいもののほか、周辺の風景を一望できるからです。トイロイ火山の高さは149メートル、ジェンソイ(Gieng Soi)火山は106メートル、ジェンティエンは86メートルです。
海底死火山の火口とその周辺にある珊瑚礁は観光客を引きつけている |
火口のほか、岩石も美しくて、この1000万年に発生してきた地質の変化を示しています。ハンカウ(Hang Cau)、チュアハン(Chua Hang)、ジェンティエンの各死火山にある岩石は壮大なもので、観光客の好奇心を引き起こします。
ブ・カオ・ミン準教授・博士は、リーソン島で、火山に関する観光地の建設を提案し、その観光地の建造物は火山をモチーフにし、遺産保存を図る必要があるとしています。
火山が作ったア山々もリーソン島の風景の美しさを作った |
独特な文化財
リーソン島では、文化・地質遺産もあります。その代表的なものは、チュアハン寺院と火山の石で作られた棚田です。
チュアハン寺院 |
チュアハン寺院は大きな火山洞窟に建立されたものです。その洞窟は深さ20メートル、高さ3メートル、海抜2~3メートルです。その周りの岩石は海の波の影響により、彫刻作品みたいです。この寺院は、地質面でも文化面でも価値があると評されています。また、島民の生活と文化を反映するものとも見られています。
一方、火山の石で作られた棚田は人間の労働力による傑作といっても過言ではありません。ベー(Be)島では、大きさ0・5~0・7mの火山の石から作られた高さ2メートルの壁があります。これらの壁は、ニンニクとネギ畑を作り出したものです。
火山の石で作られた棚田 |
リーソン島の観光発展のための潜在力に触れた際、クアンガイ省人民委員会のダン・ゴック・ズン副委員長は、この島でチュオンサとホアンサの両群島に対するベトナムの領有権を立証する証拠が保存されていることや、特別な地質があること、地元住民の文化が美しいことを取り上げました。
歴史のナガで、文化交流、地質の変動、自然的要素などは、リーソン島独特の魅力を作り出したとされています。
現在、クアンガイ省はリーソン島とその周辺海域がUNESCOのジオパーク(地質公園)として登録されるために、必要な手続きを行っています。
火山の石で作られた棚田でニンニクを栽培する農家
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