ベトナムの遺産を3Dデジタル化したグェン・チー・クアンさん
ベトナムの古物研究者はVr3d.vn(バーチャル リアリティの略)というウエブサイトをたちあげ、ベトナムの唯一のオンライン博物館とされています。このウエブサイトにはベトナムの古物が100点3Dデジタル化されました。このウエブサイトを作成したのは20歳のグェン・チー・クアンさんです。
クアンさんはかなり前から3Dスキャナー技術を駆使していました。中学3年の時、クアンさんは家族が生産していた美術手工芸品を紹介するためのウエブサイトを設立しました。その時、クアンさんは3Dスキャナー技術の大きな力を理解しました。
ちなみに、この技術が製品を宣伝するだけでなく、文化遺産としてのピーアール、古物の保存、貿易、教育など幅広く利用できることが分かりました。それで、クアンさんは自分が収集したマスコットをウエブサイトに掲載しました。彫刻家はこれらのマスコットを基にマスコットを複製できるようになります。クアンさんの話です。
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「今後も、この技術を利用して、ベトナムの文化遺産をデジタル化させた上で、デジタルデーターバンクを設立することを望んでいます。その時、私たちはベトナムのマスコットや古物、遺産を容易に管理、広報できます」
息子の仕事について、クアンさんの母親ファム・ティ・タオさんは次のように語りました。
(テープ)
「息子の能力と決意をよく理解しています。息子は自分の仕事を立派に果たしました。よい仕事をしているのを見て、嬉しく思っています」
しかし、バーチャル リアリティの技術を開発する時クアンさんは多くの困難に突き当たっています。
(テープ)
「最初は、技術面が大変でしたが、最近、この技術が日増しに改善されてきたので、大分楽になりました。しかし、私は他の困難に直面しています。これはベトナムのマスコットや古物は全国に散らばる各遺跡にあるため、これらを見つけるのは時間がかかります。」
これらの古物やマスコットを3Dデジタル化させるにあたり、古物を説明することに関して、多くの研究者の支援を受けました。逆に、クアンさんは研究者らの古物の研究に有利な条件を作り出しています。美術研究者チャン・ハウ・イェン・テーさんは次のように語りました。
(テープ)
「グェンチークアンさんは古物研究活動に大きな貢献をしています。クァンさんが実現した3Dデジタル化技術により、私たちは古物をはっきり見ることができました。特に、クァンさんが提供した画像は実際より鮮明です。」
クアンさんが作成したVr3d.vnウエブサイトは各年代におけるベトナムの古物を十分、かつ、生き生きと表しています。これはベトナムの伝統的マスコットや古物の研究、複製などに役立っています。