(VOVWORLD) -ベトナムは循環経済の開発を目指し、認識向上から体制完備と実施まで一連の対策を取っています。
「直線経済」と言う伝統経済の発展が直面している課題は天然資源の枯渇、環境汚染などです。このため、循環経済へのシフトは必須となっています。直線経済は、「資源の抽出→製造→消費→廃棄」という一方向のみの流れで、最終的に大量の廃棄物を生み出しますが、循環経済は、資源を循環利用し続けながら、新たな付加価値を生み出そうとする経済社会システムで、資源・製品の価値の最大化、資源消費の最小化、廃棄物の発生抑止などを目指すものです。
ベトナム商工連盟所属持続可能な開発のための事務所のグエン・テイン・フエ所長は次のように語りました。
(テープ)
「グリーン経済、低炭素経済とともに、循環経済は天然資源の節約、環境汚染、気候変動対応などの課題を解決するカギとなり、持続可能な開発、経済開発と環境保全の両立を目指しています。直線経済から循環経済への移行はベトナム経済開発にチャンスをもたらし、企業と国に多くのメリットをもたらしています」
ベトナムは循環経済の開発を目指し、認識向上から体制完備と実施まで一連の対策を取っています。現在、循環経済を実施するためのいくつかの体制、政策が2020年の環境保全法に盛り込まれています。
経済管理中央研究所のチャン・テイ・ホン・ミン所長は次のように語りました。
(テープ)
「国際社会への参入とベトナムが締結した次世代自由貿易協定の履行により、ベトナムは持続可能な開発と循環経済に関する要求に応えるため、生産活動を再編しなければなりません。また、これはグリーン成長とグリーン経済の構築を目指すものです」
企業は循環経済の実施により、製品の余剰在庫、資源の枯渇がもたらすリスクを回避でき、技術の革新、生産コストの削減、サプライチェーンの強化を強力に進めます。また、循環経済の実施は国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議で、ベトナムが2050年までに温室効果ガスの排出量実質ゼロ(カーボンニュートラル)にするという公約の履行にも寄与するとされています。