この任務は、ベトナム軍隊の専門性とあらゆる状況に対応できる即応能力を示すだけでなく、平和を志向するベトナム民族の純粋で人道的な国際精神の証となっています。

救助・救援活動において、一分一秒が生死を分けます。そのため、ミャンマーでの地震災害の情報を受け次第、ベトナムは直ちに部隊を展開しました。ベトナム国防省と公安省から派遣された106人の救助隊は、ミャンマーに到着し、直接救助活動を行い、被災者支援に当たっています。また、ベトナムは災害の影響を克服するため、ミャンマーに対して30万米ドルの緊急支援を決定した最初の国の一つとなりました。

がれきの中の被災者捜索は、家族を探す思いで

工兵部隊　ミャンマーでの救難救助に臨む　　写真提供：qdnd.vn

ベトナム人民軍と人民公安部隊の隊員たちは、迅速な準備のもと、国連平和維持活動や国内外での過去の救助活動で培った豊富な経験を携え、最高の責任感を持って出発しました。

2023年、トルコで、危険や苦労を顧みず、がれきの中から一つ一つの命を探し出そうとするベトナム兵士たちの姿は、地方行政府と住民に深い印象を残しました。今回のミャンマーでの任務でも、「友を助けることは自らを助けること」という方針で、友好国での任務遂行を通じて連帯と友情を築くことに貢献しています。ベトナム人民軍参謀総長であり、国防副大臣のグエン・タン・クオン大将は次のように述べています。

（テープ）

「任務を真摯に受け止め、高い決意と責任感を持ち、団結して互いに助け合うことが重要です。現有の装備と積んできた経験を活かし、迅速で、効果的かつ安全に救助・人道支援任務を遂行するため、創意工夫を凝らさなければなりません。任務遂行中はできうる限り、常に友好国の人々を支援する準備が整っていなければなりません」

このような精神を掲げ、国防省と公安省の最高幹部による直接指導の下、ベトナム人民軍80人と人民公安部隊26人は、ベトナム軍隊の専門性とあらゆる状況への即応能力を示しています。ミャンマーにおけるベトナム軍隊救助隊長を務めるベトナムの自然災害事故対策捜索救助国家指導委員会事務局副局長のファム・ヴァン・ティー少将は次のように語りました。

（テープ）

「私たちは、がれきの中の被災者捜索を、まるで自分たちの家族を探すかのように行っています。これはまさに、ベトナムという国家、民族、軍隊の情のあつさ、責任、そして地位を示すものだと認識しています」

一方、公安省副大臣のレ・ヴァン・トゥエン中将は、ベトナム公安救助隊に直接任務を与えた際、これは責任であるだけでなく、国際的な任務を遂行し、ミャンマーの人々の苦痛と損失を和らげる手助けでもあると強調しました。

（テープ）

「救助・救援活動の実施において、『友を助けることは自らを助けること』という精神で責任感と緊急性を持ちつつ、自らの安全を絶対的に確保しなければなりません」

平和時の軍人としての誇り高いイメージを一層輝かせる決意

歴史において、ベトナムの志願兵は地域の人々に独立と自由をもたらすため、国際的な義務を果たしてきました。今日、その精神は国連平和維持活動、人道支援、救助・救援活動などで引き続き発揮されています。いかなる場所、いかなる状況においても、ベトナムは自国民を助けるのと同じように、友好国の人々を支援する準備が常に整っています。ベトナムの素早い行動と実践的な支援は、被災者にとって、物質的な支援だけでなく、困難を乗り越えるための大きな精神的励みとなっています。地震の被害が最も深刻だったマンダレー市の住民は次のように語っています。

（テープ）   

（女性）「心から、Mytelとベトナムの友人たちに感謝申し上げます。皆さんのチームが真っ先に食料や飲料水、緊急物資を持って来てくださいました。私たちが最も必要としている時に、希望を与えてくださいました」

(テープ) 

（男性）「皆さんの親切と寛大さのおかげで、私たちは生き延び、再建することができます。皆さんがしてくださったことを、決して忘れません。支援してくださったベトナムの人々に感謝の意を表したいと思います。」

高潔な伝統を継承・発展させ、国際社会におけるベトナムの役割と責任を示す今回のミャンマーでの任務は、単なる救助・救援活動ではありません。これは、進歩的な国家、ASEAN＝東南アジア諸国連合の責任ある加盟国としての義務でもあります。この活動は、国際舞台におけるベトナムの地位を高めるだけでなく、ベトナム人民軍と人民公安部隊の能力を証明し、平和時におけるベトナム軍人のイメージを広めるでしょう。