この対話は2017年、農業に関する20件の会議やフォーラムが開催された後、行われたもので、ベトナム経済発展における農業、農村、農民の重要な役割や農業分野の問題点の解決に対するフック首相の関心を示すとしています。

これまで、農業分野の強みを活用するため、政府は農産物消費市場の拡大、農業に投資する企業への低金利貸付金の提供、生産用地に関する問題点の解決を目指す一連の政策をとってきました。これらは農業、農民、農村にとって重要な課題です。

農業、農民、農村、経済発展に重要な役割

この数年、ベトナム農業は安定的に発展し、かなりの伸び率を見せています。2017年、農・林・水産物の輸出額は360億ドルを突破し、輸出超過額は85億ドルを超えました。2018年の輸出額を400億ドルにするという目標が掲げられています。現在、農業のGDP＝国内総生産への貢献度はおよそ20%、輸出額へは23%から35%となっています。また、農産物輸出国の中で第18位に立っています。ベトナムのように海老の養殖や栽培を効率的に行う国が少ないです。しかし、農業、農村をさらに発展させ、農民の生活水準を向上させるため、農業分野での潜在力を最大限に活用しなければなりません。去る3月9日、ベトナムを含む参加11カ国はCPTPP＝包括的かつ先進的な環太平洋経済連携協定に署名しました。これはベトナム農業に大きなチャンスをもたらすと評されています。一方で、ベトナム農業の生産規模が小さく、競争力や効率性が低く、緊密な連携が結ばれていないという問題が浮上しています。

解決策の模索

政府は常に農業、農村を優先投資分野の一つと見なしており、同分野に投資を集中させるため、様々な支援政策を実施しています。昨年、フック首相は各銀行に対し、ハイテク・アグリカルチャーの開発に100兆ドン、約4706億円の貸付パッケージを提供するよう求めました。また、国家銀行は農業、農村に関する特別な貸付政策を公布し、主力の農業製品に対する優遇政策をとっています。

さらに政府はそれぞれの作物や畜産物、資金への需要に見合うような保障なし融資条件の改正を指導しています。一方で、農産物の輸出市場の拡大や農業への投資誘致の強化に力を入れています。

第4次産業革命のメリットを農業に活用するため、今後、政府はデジタル情報システムをつくり、このシステムを通じて効果的な生産モデルを紹介する計画があります。

これらの解決策に加え、フック首相と農民との直接対話で、出された措置は農業分野の潜在力の活用と農民の生活水準の向上に弾みをつけると期待されています。